⛲26〉─1─家族・身寄りなしの孤独老人(おひとりさま)が介護施設・老人ホームから入居を拒絶される時代。~No.120No.121No.122 

おひとりさまの最期

おひとりさまの最期

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 2018年6月22日号 週刊ポスト厚労省調査で判明
 おひとりさまの老後の大問題
 保証人のない高齢者の3割が老人ホームから〝入所拒否〟されていた
 〈おひとりさまお断り〉
 看板にそう書かれていないが、身寄りのない高齢者を『入所拒否』する特別養護老人ホームなどの介護施設がざっと3割にのぼることが厚労省の全国調査でわかった。
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 介護施設への入所申し込みには、緊急時の連絡先となる『身元保証人』が求められるケースがほとんどだ。
 保証人が用意できない場合、約31%の施設が拒否、成年後見制度の申請など条件付きで受け入れる施設が約34%あるが、成年後見認知症など精神上の障害がある人しか申請できない。頭はしっかりしているけども、身体が不自由になってきて介護が必要という人は6割以上の施設から断られることになる。保証人なしでも無条件で受け入れる施設はわずか13%しかない。入所費用の支払いの心配がない人であっても同じだ。
 だが、高齢者が動けなくなったとき、家族がいれば助けが呼べる。身寄りがいない高齢者にとって最後の『頼みの綱』が介護施設のはず。そのために年金から高額の介護保険料を天引きされているではないか。
 カネだけ払わされて、いざ介護が必要になった時、おひとりさまは〝門前払い〟とは由々しき事態だろう。
 実は『入所拒否』は本当は認められていないはずなのだ。
 政府の社会保障審議会委員を務めた結城康博・淑徳大学総合福祉学部教授(社会保障論)が指摘する。
 『厚労省社会福祉法人や医療法人などに保証人がいなくても受け入れるようにという通知を出しています。だから施設側は「保証人がいないから断わる」とは口が裂けてもいえない。
 しかし、施設にすれば、患者が口から食事を取ることができず、経管栄養のチューブが必要になったときに同意書を書いてくれる身内がいなければ事故が起きた場合の責任の所在がはっきりしないし、入所費用が払えないのも困る。身元保証人がいないと亡くなった時の葬儀や遺骨の引き取り先も手続きが面倒なわけです。そこで身寄りがいない人には「いま施設がいっぱいで」などとウソの理由をつけてやんわり断っている実態があります』
 要介護者が不条理に選別されているともいえる。
 頼める人間関係
 では、おひとりさまは『入所拒否』にどう対抗すればいいのか。
 『制度の運用面では、厚労省がもっとも厳しく施設に入所拒否しないように指導したり、保証人がいない人は民間の保証会社を利用しやすくすといった対策が必要でしょう。
 しかし、まずは高齢者の側は、自助努力で身を守るしかない。身寄りがない人も、探せば遠い親戚や昔の友人はいるはずです。おひとりさまになっても、普段から緊急連絡先として身元保証人を頼めるような人間関係をちゃんとつくっておく。これが一番大切な心構えではないでしょうか』(結城氏)
 寝たきりになった時の備えとして介護保険制度があるはずなのに、介護施設に入居するのはハードルが高く、入ったら入ったで介護事故のリスクにさらされる。なんと『就活』が難しい国になったことか」
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 日本社会は、綺麗事の理想的建前と非常な現実的本音で動いている。
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 現代、巷に論じられている、人々に勇気を与えている「孤独」とは、人工爆発期の「孤独」である。
 例えれば、引き潮で岩場の水溜まりに取り残された小魚の孤独である。
 大波が来たり、満ち潮になれば、小魚は水溜まりから救い出され海に帰り仲間に温かく迎え入れられ孤独ではなくなる。
 20年後、30年後に訪れる人口激減期の「孤独」は、救いのない究極の悲惨な孤独である。
 例えれば、砂漠で干上がっていく湖で、水溜まりに取り残された小魚である。
 大雨は降らず、途中から水が湧き出さず、何処かの川が氾濫して水が流れては来ない。
 水溜まりの水は蒸発して、残された小魚にはどうしようもない。
 それが、人口激減期の「孤独」である。
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 人口爆発期を生きてきた常識人には、人口激減期の「孤独」が理解できない。
 だが、人口激減期の「孤独」をどう生きるか、救いのない究極の悲惨な孤独をどう解消するか、誰にも分からない。
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 歴史上、かって存在した事がない現象が日本で起きようとしている。
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 結婚しない、家族を持たない、子供を作らず、自由に生きる事を選択した日本人は、人口激減期の救いのない究極の悲惨な孤独を覚悟して生きなければならない。
 何故なら、自分で選び、自分で招いた、「自業自得」だからである。
 それが、本当の意味での「自己責任」である。
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 国家財政赤字が1,020兆円で、納税人口の減少と経済の低迷で黒字に転ずる事なく、毎年数十兆円の赤字が加わっていく。
 人口激減で大問題は、労働者不足や消費者不足ではなく、納税者の減少、安定した納税が望めなくなる事である。
 税金から支払われる年金、介護費、医療費などは、現代生きている老人の為に使われるのであって、将来の老人の為に全額を貯蓄されてる訳ではない。
 貯蓄は、全体の一部に過ぎない。
 納税者の減少とは、年金、介護費、医療費の減少である。
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 外国人移民・難民は、頼もしい労働者になっても、好ましい消費者にはならないし、良い納税者にはならない。
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 日本民族日本人による「生めよ殖やせよ」に猛反対する常識人は、おひとりさまの老人、孤独老人、孤立老人、独居老人に「救いのない究極の悲惨な孤独」を押し付けている。
 そうした常識人は、人口激減期の「救いのない究極の悲惨な孤独」を味わう事なく死んでいく、人口爆発期を生きてきた幸せな人々である。
 彼らの甘言は、「悪魔のささやき」か「滅びの笛」ににて、真っ当に見えても実態は空虚であり無意味である。
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 日本人が減って外国人移民・難民が増えれば、場合によっては、おひとりさま老人・孤独老人・孤立老人・独居老人は外国人移民・難民に身元保証人を頼まなければならなくなる。
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 人口激減期の未来には、バラ色は存在せず、茨の苦難の道しかない。
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 生きる為には、自己責任・自助努力・自力救済で、自分で考え、自分で動くしかない。
 蟻とキリギリス(セミ)は、不変の真理である。


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