🌁30〉─1─経済が衰退した日本では、高学歴者でも路頭に迷い貧困化しやすい。~No.132 @ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 
 2016年11月13日 サンデー毎日「有名国公立、早慶MARCH出身でも路頭に迷う・・・
 『高学歴でも貧困 男性編』
 本誌10月2日号で特集した『高学歴でも貧困 女性編』。一流大学や大学院を卒業しながら貧困にあえぐ女性をルポした。だが、男性の場合も他人事ではない。食費も家賃も切り詰めながら生活する高学歴男性の取材から、女性とはまた違う側面が見えてきた。
 一橋大卒、塾講師は年収200万円。食事は100円ショップの菓子パン
 〝自分探し〟〝生きがい探し〟が貧困の温床になる
 就職氷河期で正社員になれず、年収300万円以下で暮らす名門大学院出身の女性。年収2,000万円の男性と結婚しながら、夫が入れてくれる生活費はわずかという『経済的DV』の有名女子大学卒──『高学歴でも貧困 女性編』の取材では、多くの女性が心のうちを明かしてくれた。
 彼女たちに共通するのは、三つの『ない』だった。『安定した収入がない』『いざという時の資金(貯金)がない』、そして『誰にも言えない』という孤独──。
 今や学歴と年収、そして生活水準は必ずしも比例しなくなった。では、高偏差値の有名国公立大学早慶MARCHを卒業した高学歴の男性はどうなのだろう。
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 1984年の開設以来、1万件以上のケースをカウンセリングした『東京メンタルヘルス』の武藤清栄所長は、高学歴男性の貧困の原因を次のように語る。
 『高学歴女性は経済的なDVを受けたり、ブラック企業を辞めてから非正規雇用を余儀なくされるケースが多い。一方、高学歴男性はアルバイトや非正規雇用で働きながら〝自分探し〟をしたり、「なぜ家族を養わなければならないのか」という疑問から将来の展望を描けず、結果的に貧困になっていることが目立ちます』
 同所のカウンセリングは契約の法人と、無料電話相談による。大学院、東大や東京6大学、地方の高偏差値の国公立大学、医学部、歯学部、高偏差値の女子大の卒業者が占める割合は、全体の2割。男女比は4対6だが、高学歴者に限定すると男性が6、女性が4と、男性の相談率が高い。
 また、貧困の高学歴男性には、専門性が高くとも、対人関係を円滑に進めるといった社会性の希薄な傾向が目立つという。
 『大学院卒で臨床心理士の資格を持つある男性は、専門性こそ高いが、経験やキャリアがないため、クライアントに自分の理論をぶつけてしまい、そのクライアントが離れてしまった。自信を喪失し信用を失墜、孤独が深まって離職し、現在は非正規雇用です。このような負の連鎖をストップするには、高学歴者の社会性を高めるような仕組みが必要ですね』(武藤所長)
 この提言は『女性編』で紹介した大学院卒、有川絹子(仮名、38歳)の『大学院生の希望者には、大学生のようにインターン制度を導入する企業が増えたら、貧困問題の改善も前進すると思う』という考えに重なる。
 『あるべき自分』と『現実の自分』
 再び、武藤所長が解決策を次のように提案する。
 『専門のスキルがあるのに、コミュニケーションのスキルが不足しているため仕事に就けない。そこで非正規雇用を掛け合わせてダブルワークで働くものの収入は低い、充実感がない。あるいは、やりたい仕事はやっても事務仕事や地道な仕事からは逃げることで、新型うつになるケースもあります。「あるべき自分」と「現実の自分」との大きなギャップを埋める訓練を増やすと精神が安定し、人間関係のスキルが磨かれる。高学歴者には特に必要です』
 だが、貧困は時代と密接につながっているため、社会性、専門性ともに兼ね備えていても、時代の波に翻弄されることもある。
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 それにしても、なぜ高い専門性や成功体験を持つ高学歴者が安定して暮らし、社会で充分に活躍することが難しいのだろう。
 その原因が日本人の意識に問題があるということが、次の調査で証明された。
 2007年の米シンクタンク調査『The Pew Global Attitudes Report』によると、『自力で生活できない人を政府が助けてあげる必要はない』と答えた日本人は38%。ドイツや中国の10%程度、28%の米国をも超えて、先進諸国ではダントツに高く、弱者を支え合うという意識の低さが見える。日本のこの『不寛容』さが、貧困を加速させる大きな要因ではないか。『下流老人』(朝日新書)の著者でNPO法人ほっとプラスの藤田孝典代表理事は、日本の貧困支援に対する絶望感を露(あら)わにする。
 『高学歴者の貧困を招く二つの大きな要素は、まず夢の実現に向け頑張っている人を支える社会の仕組みがないこと。それから、ブラック企業で過重労働を強いられた挙げ句、うつ病になって退職に追い込まれても相談する人がいないため、孤立してしまう。そのため非正規雇用を繰り返すうつ貧困の連鎖が止まらなくなる。一度失敗した人が、社会に戻って活躍できる制度の改革、そして日本人の弱者救済の意識が必要です』
 淡々と語りながらも、その声には怒りが籠もっていた。
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 取材を通じ、高学歴男性が貧困に陥る理由は、冒頭で示した高学歴女性の傾向の『三つの「ない」』だけでは括(くく)りきれないと感じる。
 高学歴の女性に比べ、高学歴の男性は『夢=生きがいのある仕事』と『お金=望む生活レベル』とのズレに苦しんでいる印象が目立つ。男性は女性に比べて、『仕事をして当然』という社会圧が強いため、高学歴になればなるほど、自分の夢や、生きがいのある仕事を追いたくなり、それが貧困の温床へとつながっていくのかもしれない。
 孤立しないで、誰かに話してみて
 もちろん収入が低くとも夢を実現しながら幸せな生活を送っている男性もいる。東大法学部から国立大のロースクールを経て、弁護士になった岩見孝明さん(仮名、30歳)。企業法務を中心に年収700万円以上を得ていたが、弱者救済のために働きたいと、首都圏から地方の弁護士事務所に移った。年収は以前の半分以下。それでもDV夫に苦しむ女性を救うなど、やりがいのある充実した日々を過ごしている。
 ただ、男性であれ女性であれ、ある日突然、病気や事故などで予想外のアクシデントが襲ってくれば、多くの場合、困窮を避けられなくなる。前出の藤田氏が指摘するように、一度失敗した人が社会に復帰しにくい現在の日本はまさに絶望的だ。では、どうしたらいいのだろう。
 実は筆者である私も07寝んの春、10万人に1人の難病ギラン・バレー症候群で生死の間を彷徨(さまよ)った。重篤患者だったが、奇跡的に後遺症なしに完治した。だが、その年の暮れに契約していた企業の制作の仕事を不当解雇された。まだリハビリ中だった私を救ってくれたのは、友人の『福祉課に行って!』の一言。そして、窓口で真剣に話を聞いてくれた自治体の福祉課の一職員のおかげだった。
 社会復帰した私は夕刊紙などの媒体で、老若男女の患者たちの取材を数多く手がけるうちに『人が人を救う』という言葉を数多く耳にした。体験や取材を通じて人生の尊さを経験した私だからこそ、貧困問題にも声を出して、こう伝えたい。『孤立しないで、まずは誰かに話してみて』と。 ライター・夏目かをる」
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 日本は、必要な食糧と石油や原材料の資源をドル建てで輸入する海外依存度が高い貿易立国である。
 食糧と石油や原材料の資源を、日本円ではなく米国ドルで購入する以上、米国ドルを貯める為に日本製品を海外の弱肉強食国際市場で売らなければならない。
 今の日本は、昔のようなイノベーションを繰り返しワクワクドキドキの購買意欲を駆り立てる様な輝きを失った斜陽産業がひしめいている。
 昔のように「メイド・イン・ジャパン」と言うだけでは、日本製品は売れない時代となっている。
 日本企業が斜陽企業に陥らず生き残る為には、与えられた指示・命令を忠実にこなす他人依存度の強い能力しか持たない真面目で素直な日本人を雇うより、それ以上の能力・実力を持った外国人を雇う事が最善の選択である。
 食糧と石油や原材料の資源を海外で購入する米国ドルを得る為には、有能な人材を育てなければならず、日本人の中に必要な人材がいなければ日本人を諦めて役に立つ外国人を雇うしかない。
 日本の人口が激減すれば、国際市場で米国ドルを稼げる優れた人材も育たず減るばかりである。
 バブル経済までは人口爆発で凡庸な日本人の中から優れた人材が育ってきたが、バブル崩壊後の人口激減では優れた人材が生まれる事は奇跡がない限りは望み薄である。
 日本民族日本人は、全員が全員「百発百中の優れた大砲」ではなく、大半が「百発一中の劣った大砲」であったが、人口爆発でたまに「百発百中の優れた一門の大砲」が育って資源なき日本を豊かにしたに過ぎない。
 人口激減によって、優れた人材が生まれ育つ可能性は低くなった。
 百発一中の劣った日本人を、真面目だから、素直だから、好人物だから、といって集めて雇用しても食糧と石油や原材料の資源を購入する米国ドルを稼げないのなら役立たずと言うしかない。
 ならば、百発百中の優れた外国人を少数精鋭として雇って米国ドルを稼いで貰った方が、能力が低く役に立たない日本人のためになる。
 あるいは、百発百中の優れた外国人を移民として受け入れ日本国籍を与え、人口が激減する百発一中の劣った日本民族日本人に替えて日本国民とすれば日本国家の持続的発展は確実である。
 劣った日本民族日本人は優れた日本国籍取得者日本人に養って貰う、と言う「さもしい」発想である。
 日本民族日本人は、現代の日本人が自慢するほど先見の明があり決断できる「優れた人間」ではなく、決断力なく成功者の真似をしてその場を誤魔化そうとする「駄目人間」に近い。
 駄目人間の日本民族日本人は、絶望し世をはかなんで諦め、日本国籍取得者日本人に泣き付きすがって施しを受けるしかない。
 それが、移民推進策である。
 言葉と裏腹に、日本民族日本人は困っている者に対して薄情で、日本社会は弱者に対して冷淡である。
 日本国家を救う救世主は、日本民族日本人ではなく日本国籍取得者日本人である。



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