⛲24〉─1─老人の自殺。追い詰められた逆キレ老人の無差別テロ的自殺。~No.114No.115No.116 @ ⑭ 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 2015年6月30日 日本の鉄道・新幹線の安全神話の崩壊。71歳の男性が、東京発大阪行きの「のぞみ225号」で焼身自殺し、60歳代の女性が巻き添えとなって死亡した。
 男性は、付近に家族や親族がいない、古ぼけた一人暮らし用アパートに住む独居老人で、10日前に仕事を止め無職で年金生活をしていた。
 焼身自殺用に持ち込んだガソリンの量が多かったら、車両火災となり大量の犠牲者を出す大惨事になっていた。
 焼身自殺した男性の親族に対して、約5億円の損害賠償が請求されると言われている。
 町沢静夫精神科医)「過去に、こんな事案は聞いた事がありません。ただ、その精神状態は、鉄道への飛び込み自殺と似ていると見ています。社会によって不幸がもたらされ、死を選ぶしかなくなったという被害妄想に囚われている。だから、社会に多大なる迷惑をかけ、報復しようとする。さらには、ある種の自己顕示欲もある。悪名であろうと、最後の最後に一花咲かせ、自分の存在を世間に知らしめたいのです」
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 2015年7月17日号 週刊朝日下流老人の復讐
 年金を35年間払っても生活保護以下
 安全神話を誇っていた新幹線内でガソリンをかぶり、火を放つという前代未聞の〝自殺テロ〟が起こった。71歳の犯人は年金生活に行き詰まった典型的な『下流老人』。東京五輪がある2020年には、29%が65歳以上となるわが国の脆弱さが浮き彫りになった。
 ……
 高齢者の9割が貧困層に落ちる
 貧困に苦しむ高齢者の実態を記した『下流老人』の著者で、生活困窮支援のNPO法人『ほっとプラス』代表理事の藤田孝典さんは言う。
 『彼は典型的な下流老人です。現役時代の収入が多くなく、貯蓄も底をついた。生活の助けを求めることのできる家族や友人関係もない。こういった人達が、いざ年金だけで生活する年齢になると、突然貧困層に落ちる。これはまれなケースではなく、私の試算では、高齢者の9割が下流老人になる可能性があります』
 ……
 年金政策が行き詰まり、高齢者の犯罪は、いまや社会問題だ。法務省の2014年版『犯罪白書』によると、高齢者犯罪の中でも暴力や障害といった『キレる』粗暴犯が増加しているという。最新のデータである13年の統計で比べると、暴力罪は23年間で約70.9倍、傷害罪は約12.4倍に急増している。殺人も約3.4倍だ。この間、高齢者の人口は約2.1倍しか増えていないことを考えると、いかに高齢者犯罪が急増しているかがわかる。
 一方で気を付けなければならないのは、『高齢者の貧困=犯罪』と短絡的に結びつけることだ。前出の藤田さんは言う。
 『日本では、貧困と犯罪の直接的な因果関係はありません。一方、貧困層の自殺率は一般の人に比べて2倍以上高い。実際には、下流老人たちは自宅でひっそりと自死する人が多い。もちろん、今回の犯罪は許されない行為です。しかし、自殺対策をしない限り、根本的な解決にはなりません』
 真面目に働いても、いつに『下流老人』なるかわからない国、日本。林崎容疑者のテロは、その現実を改めて突き付けている」
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 2016年10月24日12:03 産経ニュース「【宇都宮公園爆発】72歳栗原敏勝容疑者とみられるブログ 「自暴自棄」昨年末に変化し今月エスカレート 数々の「心の闇」を霞が関に向け発信も
 栗原敏勝容疑者
 宇都宮市宇都宮城址公園で23日起きた爆発で、元自衛官、栗原敏勝容疑者(72)が焼死体で見つかり、巻き添えとなった3人が負傷した事件。自殺したとみられる栗原容疑者の遺書に家庭内の悩みを記すとともに、「命を絶って償います」との文言を残していた。72歳の男にいったいどんな心の闇があったのか。本人のものとみられるブログなどにヒントがありそうだ。
 栗原容疑者自らが開設したとみられるブログや動画投稿サイトには、妻とうまくいかない不仲がつづられていたほか、離婚を巡る訴訟などへの不満を何度も投稿。「大げさにしないといけない」「自暴自棄」と、事件予告をほのめかすような文言もみられた。
 栗原容疑者の氏名がある昨年春すぎのブログ。精神障害に関する相談員としての活動や、関連するイベントに参加した際の様子などを数多く投稿。その様子は、社会活動に参加しようとする一人のまじめな高齢者にすぎない。
 しかし、昨年末ごろから書き込みの内容は大きく変わった。
 娘の病気をきっかけに妻との関係が悪化したと主張。「治療方針の相違から夫婦は破綻した」といい、離婚訴訟で敗訴した経緯や家裁調停員や裁判官を批判し、「資産を差し押さえられた。家屋も競売される」と投稿。
 さらに「家裁は、老後は刑務所に入って生活しろと言わんばかりである」と抑えきれない怒りをネット上にぶちまけていた。
 投稿がエスカレートするのは今月に入ってからだ。「宇都宮家裁判事・調停員に不平・不満」とする10月6日付投稿では、「国家による冤罪判決で生きる道を絶たれた。冤罪判決であるので判決に従わないから債権差押命令をだされ…マイホームも、競売に掛けるでしょう。国家権力は、間違った判断でも生命与奪の権利を与えられている」と強い表現で投稿。
 一方的に「国家権力」に虐げられているとの“被害者意識”を膨張させているかのように見える。
 一方で、栗原容疑者は訴えを聞いてもらいたい一心なのか、9日付ブログはタイトルを「内閣官房 内閣法制局 内閣府 宮内庁 国家公安委員会警察庁 総務省 法務省 文部科学省 厚生労働省」とした。
 それらを「宛先」として「自暴自棄に陥っている。宇都宮家裁判事・調停員・書記官から真綿で首を絞められ死刑判決を同じだ」などと記述した。
 タイトルの理由も「ネット炎上を期待している…大げさにしなければ成りません」と説明。「大きな事件にならなければ問題に見向きもしない、現代の風潮に不満を持っている」との音声もアップされた。
 一方、別のサイトには「エンディングノートです」とした上で「地球を去る日が訪れるかも知れません」「去るときは1人では寂しいです」と、いずれ自殺することをほのめかすような書き込みがみられた。」
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 10月24日23:59 産経ニュース「【宇都宮公園爆発】妻に「灯油まいて火をつける」 DVで離婚訴訟、ブログに社会への不満つづる 自己顕示欲で「拡大自殺」か
 現場検証でベンチ周辺を調べる捜査員=24日午前10時12分、宇都宮市
 祭りでにぎわう日曜日の公園で、爆発物を使って自殺を図り、落ち度のない市民3人を巻き添えにした栗原敏勝容疑者(72)。インターネット上には、妻から起こされた離婚訴訟結果への不満を書き連ね、事件を示唆するような書き込みも。身勝手な犯行の背景に何があったのか−。
DV訴訟で敗訴
 平成24年11月、栗原容疑者の妻が離婚と慰謝料などを求め宇都宮家裁に提訴した際の裁判記録には、DV(ドメスティック・バイオレンス)に走ったとされる栗原容疑者の日常が記されていた。
 「灯油をまいて火をつける」。11年に陸上自衛隊を退官後、再就職が決まらずイライラした栗原容疑者は、妻をこう脅したという。6年間勤務した宇都宮市内の病院も、「人間関係のトラブル」で退職していた。
 殺人事件を報じた新聞記事の「妻から邪魔といわれ以前から殺そうと思った」と書かれた部分に赤線を引き、食卓に置いていたことも。妻子と別居したのは23年7月。24年2月にはDV防止法に基づく接近禁止命令を受け、その9カ月後、妻に提訴された。
 家裁は26年1月、離婚を認め計約2千万円の支払いを命じた。栗原容疑者は控訴、上告したが、最高裁は26年11月に棄却。栗原容疑者の敗訴が確定した。
 「全てに負けた。私は社会に訴える」「国家による冤罪(えんざい)判決で生きる道を絶たれた」「大勢の通行人を見て歩行の列に車を突っ込み昇華しようと何度も考えた」。動画投稿サイトやブログでは、こんな不満を吐露している。
 訴訟記録や捜査関係者への取材によると、精神疾患のある娘の相談を契機に、栃木県精神保健福祉会の相談員になった栗原容疑者。周囲には「娘の治療方針をめぐって妻と対立している」と説明し、「退職金2千万円を妻が宗教につぎこんでしまった」「自宅が競売にかけられることになった」などと一方的に話していたという。
 栗原容疑者は今年5月、こうした主張を県の関係施設に伝えようとしたが、相談員として不適切な行動があったとして問題視され、「心身の障害」を理由に自ら退会を申し出たという。
孤立化する高齢者
 「大きな事件にならなければ問題に見向きもしない、現代の風潮に不満を持っている」。栗原容疑者が開設したとみられるブログやフェイスブックの記述は、社会に対する不満であふれている。栗原容疑者の遺書には宇都宮家裁に対する不満もつづられていた。
 新潟青陵大学大学院の碓井真史教授(臨床心理学)は「自己顕示欲を満たし、社会に存在感を示そうとした『拡大自殺』だったのではないか」と分析する。
 「温厚で真面目な性格だった」。元同僚や近所の住民は栗原容疑者をこう評するが、臨床心理士矢幡洋さんは「実は攻撃的だが、その攻撃性が表に出ないようにコントロールして生きてきたのでは」と“二面性”を推し量る。
 一方、「背景には孤立化する高齢者の問題がある」と指摘するのは日大の福田充教授(危機管理学)だ。東海道新幹線の客室で昨年6月、男=当時(71)=がライターでガソリンに火を付けて焼身自殺し、乗客の女性が死亡した事件との類似性があるという。
 高齢者が自暴自棄になり、他人を巻き込んで自殺する事件は後を絶たない。今年8月には、東京都内の商店街で行われていた夏祭り会場に男=同(68)=が火炎瓶を投げ込み、15人がやけどを負う事件も発生した。福田教授は「孤立化した老人の心のケアをどうしていくか。社会で考えることが大切だ」と訴えた。」
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 2017年5月26日 産経WEST「新幹線座席の書類に火、80歳男逮捕…乗客消火し非常ブザー、運転取りやめ JR岡山駅
 新幹線車内の放火事件で騒然とするJR岡山駅のホーム=26日午後0時25分
 26日午前11時すぎ、JR岡山駅に向かっていた新大阪発鹿児島中央行きの山陽新幹線みずほ615号(8両編成)の車内で、男がライターで座席の上の書類に火を付け、座席の一部が焦げた。岡山県警は現住建造物等放火未遂の疑いで、男を岡山駅到着後に現行犯逮捕した。615号には約350人が乗車していたが、乗客にけが人はなかった。
 ■あの“新幹線で焼身自殺”悪夢が…
 県警によると、男は、自称神戸市の渡辺保弘容疑者(80)で容疑を認めている。渡辺容疑者は先頭車両1号車の窓際の席で、岡山駅に停車する直前に火を付けた。乗り合わせた乗客が水をかけて火を消した。岡山駅に停車後、非常ブザーのボタンを押したという。
 JR西日本によると、みずほ615号は運転を取りやめた。乗客は岡山駅で降り、後続の列車に乗り換えた。後続の新幹線7本が最大19分遅れるなど、約4600人に影響が出た。
 615号はその後、近くの車庫に移され、警察、消防が現場検証を行っている。
 新幹線の放火をめぐっては、平成27年6月、東京発新大阪行き「のぞみ225号」の先頭車両で男=当時(71)=がライターでガソリンに着火し、焼身自殺。居合わせた女性客=当時(52)=が巻き込まれて死亡、多数の負傷者が出た。国土交通省は新幹線初の「列車火災事故」と認定し、JRや私鉄各社はガソリンなど可燃性液体の車内持ち込みの禁止に踏み切った。
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