🥓23〉─1─高校生ワーキングプア。少子高齢化と貧困の連鎖。子どもの将来は悲惨。~No.112 @ ⑱ 

高校生ワーキングプア:「見えない貧困」の真実

高校生ワーキングプア:「見えない貧困」の真実

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 「米百俵」の教訓は、現代日本では無意味・無価値な絵空事にすぎない。
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 日本民族日本人の生存する寿命は、今尽きようとしている。
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 貧困は遺伝する。
 親子ら子へ、子から孫へ、貧困の連鎖は止まらない。
 貧富の格差は、解消されない。
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 2018年4月27日号 週刊朝日「今週の名言奇言 斉藤美奈子
 自分にかかる費用は自分で稼ぐものだと思っている
  NHKスペシャル取材班『高校生ワーキングプア
 『ワーキングプア』という言葉が広まったのは、2006年のNHKスペシャルがキッカケだった。
 『高校生ワーキングプア』は同じNHKスペシャル取材班の本。17年2月に放送された『見えない〝貧困〟』の書籍版である。
 冒頭から衝撃的だ。〈今、家計を支えるために働かざるを得ない子どもたちが増えている。働かねば、学べない──それどころか、食べていくこともできない子どもたちが増えているのだ〉
 高校生のアルバイトが、お小遣いで足りない分を補うとか、欲しいものを買うために貯金するとかの手段だったのは昔の話。
 高校生がバイトをする理由の多くは『家族のため』『親にこれ以上負担をかけたくない』からだ。根底に横たわるのは親の貧困だけれども、高校に入ると、教育費の負担が途端に増える。子供にかかる教育費(部活や文房具などを含む)は、小学生で月約1万6,000円。高校生では約7万9,000円。児童手当もなくなる。
 千葉県の公立高校が16年に実施したアンケート調査によると、バイトをする高校生は全体の約4割。うち44%が週4日以上働いている。使い道は友だちとの交友費、携帯代、食費、参考書代などで、要は高校生活を送るための必要経費。お小遣いはもらえなくて当たり前。高校生の多くは、けなげにも〈自分にかかる費用は自分で稼ぐものだと思っているのだ〉。
 部活もできない。旅行もできない。本も買えない。素直にいって、高校生にこんな生活を強いる国にもはや未来はないよな、だ。
 高校を卒業しても待っているのは奨学金地獄。かつ1割程度だった大学生の奨学金受給率は14年度で51.3%。背景には親の所得の減少に加え、授業料の高騰がある。かくて子どもたちは18歳にして借金を背負い、大学でもブラックバイトに明け暮れる。
 こんなことになったのは国の失政以外の何物でもない。民主党政権時代の高校授業料無償化は、安倍政権になって改悪された。丁寧に取材された本だと、政治の責任を問う姿勢が薄いのだけ不満」
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 現代は、人口爆発による経済成長の夢のある好景気ではなく、人口激減による経済衰退の夢のない不景気である。
 人口爆発とは、若者が多く老人が少ない社会で、消費が拡大する経済である。
 人口激減とは、若者が少なく老人が多い社会で、消費が縮小する経済である。
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 高校生までの子供の貧困が増え、世代を跨いだ貧困は解消される事なくより深化していく。
 日本社会は緩やかに、そして確実に崩壊していく。
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 貧困が理由で結婚しない、結婚できない若者が増加していく。
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 発展途上の未熟国では、貧しいがゆえに人口爆発をおこして人口が増加する。
 成熟した先進国では、貧しさがゆえに人口激減をおこして人口が減少する。
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 高度経済成長期までの貧困は人口爆発時であったが、経済衰退期の貧困は人口激減で最悪を迎える。
 経済成長を望まない現代の大人達は、子供達に経済衰退を国の借金1,000兆円と共に押しつけようとしている。
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 人口爆発時代を挫折を味わう事なく成功した政治家、官僚、経営者、学者達が信仰している成功モデル、ライフモデル、ビジネスモデルは、時代遅れで、役に立たないだけに、人口激減の貧困時代を生きる若者・子供達を救う事ができない。
 問題は、若い世代ではなく、若者世代を上から目線で教訓を垂れるバブル経済謳歌してきた団塊世代人とその恩恵で青春時代を享楽した団塊ジュニア世代である。
 つまり「昔は良かった」「昔の若者は素晴らしかった」という昔を持ち上げる言葉は、若者に対する呪いの言葉でる。
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 特に、1960年代安保闘争や1970年代安保闘争で敗北し挫折した世代はそれがいえる。
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 政治家は、次の選挙で当選する事しか考えていない。
 官僚は、高額報酬が得られる天下り先の確保しか考えていない。
 学者や評論家は、自分の学説や意見だけをごり押しする事しか考えていない。
 経営者は、社員の給料を減らしても自分の給料や役職手当を欧米の経営者並みに引き上げる事しか考えていない。
 誰も、若者・子ども達の事は考えてはいないし、日本国の未来にも関心も興味もなさそうに見える。
 特に、マスメディアで正論らしき意見を公言し批判して活躍する高学歴出身エリートはそうした手合いであるがゆえに、聞いていても虚しさしか伝わってこないし、バカバカしさや愚かしさしか沸いてこない。
 彼らは武士・サムライではないし、彼らには武士道・日本心・日本精神の欠片もない。
 自分は武士・サムライだと公言する者は、人間の姿をした化け物で、心が穢れた醜悪なおぞましい日本人である。
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 品位・品格・品性を磨く「古き良き日本」や「貧すれど鈍せず」の痩せ我慢は死んだのである。
 武士は「武士は食わねど高楊枝」であり、サムライは「ぼろは着てても心は錦」であった。

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