⛲16〉─4─シニアがキレやすいのは加齢による脳の老化である。〜No.63No.64No.65 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 キレにくいシニアは2割。キレやすいシニアは3割。何方とも言えないシニアは5割。
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 2019年12月25日号 週刊朝日「キレやすいシニアへの処方箋
 脳の老化で怒りが増加
 イライラ運転、店員・駅員への八つ当たり、図書館での口論。
 アタマきた!イライラする!若いときと比べ、こうした感情が起きやすくなったという人は多くないだろうか?これは仕方がないことで、人間は脳の『老化』によって総じて怒りやすくなるらしい。しかし、これが原因で取り返しのつかない事故やトラブルにつながることは避けたい。キレやすいと感じる人は、怒りをコントロールする『アンガーマネジメント』を試してみたは。
 9月下旬、記者は都内のある図書館でこんな光景を見かけた。
 昼過ぎ、館内の席はほぼ満席状態。新聞ラック近くのソファとソファの間には、本などを置くための小さな丸テーブルがある。そのテーブルを挟み、高齢の男性がそれぞれ座っていた。
 そのうち、男性らのせきばらいや舌打ちが耳に入り、さらに『シュッ!シュッ!』とうう何かがこすれる音が相まって聞こえてきた。視線をやると、2人が丸いテーブルを自分の元へ引き寄せ合っていたのだ。
 周囲の人らも気になって見ていたが、騒動はその後、口論に発展。
 『なにするんだ!』
 『あんたこそ失礼だろ』
 などと言い争い、職員が止めに入ってきた。
 この様子について、精神科医で著書に『なぜ、「怒る」のをやめられないのか』がある片田珠美さんは、『よくあるケース』という。
 『テーブルの奪い合いは「縄張り争い」の行動の一つ。図書館では新聞や雑誌の取り合いもよく起こる。そもそも図書館は定年後の元会社員男性の主な行き場の一つ。無料で長くいられる。だからこうした男性同士の縄張り争いのトラブルが起きやすい』
 認知科学げ専門でキレる心理に詳しい名古屋大学教授の川合伸幸さんもこう話す。
 『人間が怒る主な理由はいろいろな意味での縄張りの侵害があるからだ。それと自分が自由に動けないということも怒りの原因となる。例えば満員電車内で体がぶつかって口論になるケース。こうした縄張りの侵害は、自分だけでなく家族らに及んでも怒りの原因となる。名誉も含め、縄張りが侵害されることが怒りにつながる』
 科学的には、性別に関係なく、脳の『老化』にあると分析する。
 『人の脳は加齢とともに前頭葉の機能が低下する。思考や判断、計画、抑制などをつかさどる領域が衰え、怒りの感情を抑えにくくなると考えられている。早い人だと40代半ば過ぎから「老化」が始まるとされている』
 そうなると、気をつけなければならないのは、シニア世代だけでなく、中年からということになる。
 怒りの置き換え
 カスハラも同じ
 たしかに、キレる中年の事例も少なくない。
 今年7月4日。JR目黒駅近くの路上で、47歳の男が、『肩がぶつかった』と言い、相手男性の目を傘で突き、失明させた事件があった。捜査関係者によると、男は自宅周辺で近隣住民とたびたびトラブルを起こし、『キレる怖い人』と認識されていたという。
 川合さんは、この男の行動の背景心理についてこう説明する。
 『普段から攻撃性が強かったとすれば、キレるスイッチが入る起点が低かったのだろう。この起点も人それぞれ個人差がある』
 また、前出の片田さんは次のように分析する。
 『「怒りの置き換え」によるものだろう。例えば会社員なら、上司や取引先に直接怒りをぶつけるわけにはいかない。部下や後輩ら弱い者に対してぶつける。こうして怒りのやり場を置き換える。最近、話題になっている「カスハラ(カスマターハラスメント)」もそう。店員など言い返せない立場の人に、ため込んだ怒りをぶつけてしまう』
 片田さんによると、神戸市の小学校で発覚した、30~40代の教員4人による、同僚の20代の男性教員に対するいじめ行為の問題も、『怒りの置き換え』に当たるという。
 『いわゆるモンスターペアレントへの対応などで教師もストレスがたまっている。それでも怒りの原因となった相手には直接ぶつけられない。その怒りの置き換えで20代の若い教師がターゲットになったのだろう』
 片田さんによると、キレる原因を分析すると四つの要因が浮かび上がるという。
 ①脱抑制
 老化に伴い抑制が利かなくなること。脳の司令塔で、感情や衝動を制御する前頭葉の機能が低下するとキレやすくなる。個人差があり、自制できる人もいる。前頭葉が萎縮する認知症は、暴言や暴力、反社会的行為が出ることもある(キレやすい高齢者は認知症の可能性も疑うべきで、MRI検査の受診を)。
 ②不安・焦燥感
 技術の進歩に追いつけない、経済的に厳しい、寝たきりになるかもしれないなど、さまざまな不安があると、焦燥感にさいなまれ、キレやすくなる。
 ③孤独感・疎外感
 独り暮らしや夫婦暮らしが増え、孤独感にさいなまれやすい。高齢者の知恵を役立てる機会が減り、自分が必要とされている実感を持てない。自分が社会にとって厄介者になっているように感じる。
 ④あきらめきれない
 『アンチエイジング』や『高齢者のセックス』など、いくつになっても大丈夫という雑誌の特集もあるが、現実はそう甘くない。70、80代になっても現役同様という人はまれで、理想と現実のギャップを味じわうことがほとんど。それでもあきらめきれず、ジレンマにさいなまれる。
 高齢者が、不安や焦燥感が原因でキレることについて、片田さんは印象的な事件を挙げてる。
 9月29日、神戸市営地下鉄田町駅構内で、78歳の男性が駅員に対してひざ蹴りなどをしたとして公務執行妨害の疑いで逮捕された事件だ。男は改札機に敬老パスを入れてしまい、駆け付けた駅員が『改札機が壊れてしまう』と注意したところ逆ギレ。駅員の胸倉をつかみひざ蹴りし、さらに別の男性駅員にもひざ蹴りをしたという。
 『この行動は、テクノロジーの進歩についていけないがゆえの不安・焦燥感によると考えられる。切符を買うこと一つを取ってみても、自分が時代についていけないことへの不安が焦りを生み、キレる行動につながっていく』(片田さん)
 心のアクセルとブレーキの調和
 前出の川合さんは、中高年がキレることを、車のアクセルとブレーキに例える。
 『怒りの表出(ひょうしゅつ)はアクセルとブレーキで例えられる。運転中イライラしたり、それこそあおり運転をしたりする人は、アクセルの踏み方が激しい人なのだろう。心も体もすぐアクセルを踏み込んでしまう。一方で、年齢を重ねるとブレーキの利きが鈍くなってくる。このアクセルとブレーキのバランスは、育ちや環境などさまざまな要因が絡む。特に高齢者はブレーキの利きが鈍るケースがほとんどだ』
 川合さんは、疑似運転を体験できるドライブシミュレーターを用いた実験をしたことがある。結果は、高齢者は運転中に赤信号が連続すると、攻撃姓(怒り)が高まるというものだった。
 ただ、川合さんは、『高齢者はキレやすい』と短絡的にみることは、根本的な疑問を感じているという。
 2017年版の犯罪白書によると、年齢層別の刑法検挙者数で最も多いのは65歳以上で約4万7,000人。20年間で約3.7倍となっており、たしかに数は増えている。しかし、人口比でみると、逆に65歳以上の検挙者の割合は最も少なくなっている。
 川合さんは、
 『高齢者は我慢が足らず、思いどおりにならないとすぐ暴力を振るうという論調には違和感を覚える。ことさら「老人は社会悪」といった表現で言うのは、今の世の中に高齢者をたたきたい気分があるからではないか。そうした風潮は、世代間の分断を強化することにつながる。豊かな社会ではない』
 と指摘する。
 ルールを守って怒ること
 アンガーマネジメントとは
 ……
 それでは、具体的にはどのような行動で怒りをコントロールすればいいのか。
 まずは、カッとなったり、イラッとしたりした瞬間は、どうすればいいのか。
 『頭にきたときに絶対にやってはいけないのが反射的な言動です。怒りに任せて発した言葉で人間関係に傷が入るや、相手も売り言葉に買い言葉で応戦し、お互いに怒りがエスカレートしてしまうことがあります』
 安藤さんはこう指摘した上で、
 『怒りのピークは、怒りを感じてから長くても6秒程度といわれています。とはいえ、何もせずにただ6秒じっと待つのは簡単ではありません。アンガーマネジメントでは、6秒待つためにさまざまなテクニックがありますが、一番簡単な方法は深呼吸をすることです。……』
 ……
 そもそも私たちはなぜ怒るのか。安藤さんは私たちが持つ、ある考え方に着目する。
 『私たちを怒らせているものは、自分の中にある「べき」です。「べき」は自分の希望、願望、欲求を象徴うる言葉です。私たちは自分の理想とする「べき」が目の前の現実で裏切られると、怒りの感情を持ちます。「ルールは守るべき」「会社はこうあるべき」など、私たちは多くの「べき」を持っています。私たちの行動のほとんどは、この「べき」に基づいており、そして、イラッとすることの裏には必ず「べき」が隠されています』
 ……
 怒りはマイナスな面ばかりではないと安藤さんは言う。
 『怒りの感情は闘志になります。怒りは何かを変えたいという大きな力になる。怒りの感情をエネルギーにすることも、怒りの感情に振り回されてモチベーションを下げることも、自分で選択することができるのです』
 生きていく上では、怒りとうまく付き合うことが、必要なようだ。アラフィフのおじさん記者も、高齢になってきてもキレる記者にならないよう気をつけたい。
 本誌・羽富宏文」
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 シニア・高齢者とは、昭和22(1947)年~昭和24年に生まれた団塊の世代と昭和46(1972)年~昭和49年に生まれた団塊ジュニアである。
 団塊の世代の多くは、安保闘争における挫折世代であり、高度経済からバブル経済にかけての勝ち組・逃げ切り世代である。
 団塊ジュニア世代とは、1970(昭和45)年代生まれで1990(平成2)年のバブル経済崩壊以降に就職した氷河期世代、ロストジェネレーション(失われた世代)である。
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 現代日本の豊かさがあるのは、敗戦の焦土と化した日本で働いた戦前・戦中世代と団塊世代、つまり高齢者のお陰である。
 戦前・戦中世代が多かった時代は、キレる老人は少なかった。
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 日本人の本性は冷淡・冷酷・冷血・非情で、抵抗や反撃してこない弱者や病弱者・障害者に対してイジメ・嫌がらせ・意地悪、バッシングを繰り返し、相手が自殺する所まで追い詰める事がある。
 つまり、日本人は生まれ付きブラックな人間である。
 その証拠が、幾ら深刻な問題として表面化しようとも、イジメ・嫌がらせによる自殺者が絶えない事である。
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 「日本人は惻隠の情を持ち、困った人を見捨てられず手を差し伸べて助ける心優しく人間でる」は、ウソである。
 日本人は、いやらしい邪(よこしま)で歪んだえげつない黒い根性を知っている。
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 現代日本は、老い否定、老化嫌悪の偏狭的若さ信仰が蔓延し、江戸時代の老人・隠居が培ってきたカビ臭い・抹香臭い伝統的庶民文化を嫌っている。
 伝統的日本文化は、西洋の影響を受けた早熟な若者文化ではなく東洋の影響を受けた老熟な老人文化であった。
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 人生50年時代の老人は50歳以上で、死ぬまで若い者と混じって仕事をし、働きに見合った賃金を貰って自立し、社会に依存せず、家族をあてにせず、自分の事は自分で何でもしながら死んだ。
 人生100年時代の老人とは75歳以上で、仕事をせず、年金を貰い、社会福祉を受け、子供に面倒を見て貰い、悠悠自適な老後生活を満喫している。
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 現代日本人は、昔ながらの日本人ではなく、中国人や韓国人・朝鮮人に似てきた。
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