🥓14〉─1─戦後教育の目的は女性を解放させる為に家を解体する事であった。~No.50No.51No.52No.53 ⑨ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 日本と中国・朝鮮とは違う。
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 日本の古典的伝統文化とは、家族を遠ざけ、他人と距離をおき、社会から逃げ出した、隠棲・遁世・隠居の一人様文化であった。
 つまり、天知る、地知る、我知るの他者に承認を求めない、「同行二人」という一人を極める事である。
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 日本の女性を解放し自由にする為には、親との家、夫との家庭、子との家族等の関係性を薄め、親・夫・子を突き放し自立させる事である。
 その為に、女性は親・夫・子に依存せず、頼る事なく自活できる自分だけの収入を得る事であった。
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 核家族において頼るべきは「遠くの親類より近くの他人」である。
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 日本は孤立孤独的集団主義で、世界は共同共有的個人主義であった。
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 近代的軍事国家は、徴兵した男子が戦場で性暴力を起こさないようにする為に、国民に女を配給する制度として一夫一婦制を奨励した。
 兵士から性欲を奪う為に、女性に「産めよ殖やせよ国の為」を教えた。
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 2020年7月9日 週刊文春「コロナ後の『女と男』
 日本で『家族解体』がなぜ進むのか
 橘玲さんの小説連載が『女と男 なぜわかりあえないのか』(文春新書)として書籍化!コロナ禍を経て人々の〝ディスタンス〟はどう変化するか。アフターコロナの男女関係を進化論から考える。
 橘玲
 今回のコロナ禍を経て、『女と男』の関係はどうなっていくのか。それを考えるにはまず、進化の過程でヒトに埋め込まれた本能を知る必要があります。
 人類(ホモ属)は700万~500万年前に東アフリカでチンパンジーとの共通祖先から分かれ、諸説あるものの、現生人類(ホモ・サピエンス)が登場したのは約77万~55万年前、アフリカを出てユーラシア大陸へと広がったのは約5万年前と考えられています。農耕が始まったのは約1万年前ですが、これは進化にとってきわめて短い時間で、どれほど科学や文明が発達しても、私たちはいまも旧石器時代の脳で暮らしています。
 『利己的な遺伝子』は、生存と生殖に最適化するようヴィーグル(乗り物)である生き物を『設計』します。そこで重要になるのは、男女の生殖の非対称性です。
 ヒトのオス(男)にとって、精子をつくるコストはきわめて低いので、生殖の最適戦略は、できるだけ多くの女と性交することになります。男の理想はハーレムをつくる事ですが、他の男も同じことを考えているのですから、その競争に勝ち残らなければなりません。こうして男たちはヒエラルキーをつくり、地位をめぐって争うようになりました。
 一方、ヒトのメス(女)にとって卵子のコストはきわめて高く、いったん妊娠すれば出産まで9ヵ月もかかり、生まれてからも数年間は授乳しないと子どもは生きていけません。これほどまで育児に手間のかかる動物はほかにいません。ヒトの脳が過剰に発達したことで、胎内で成長を待っていると頭蓋骨が産道を通れなくなり、『未熟児』状態で出産するしかなくなったからだとされます。 
 過酷な旧石器時代の環境では、パートナーの男がいなければ、子どもを抱えた母親が食料を確保するのは困難だったでしょう。母子ともども飢え死にしないためには、長期の関係をもつことができる男を『選り好み』しなければなりません。女にとって誰とセックスするかは死活問題なのです。
 男は『競争する性』で『乱交』を望み、女は『選択する性』で『純愛』を求める。しかしこれでは、生殖戦略g真っ向から対立してしまいます。これが、女と男が『わかりあえない』進化論的な理由です。
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 私は、現代社会を揺り動かしているのは『リベラル化』の大潮流だと考えています。とはいえ、これは保守と革新のような政治イデオロギーのことではなく、『わたしらしく生きたい』『自分の人生を自由に選択したい』という価値観の広がりです。
 そんなの当たり前だと思うかもしれませんが、こんな奇妙な思想が大衆レベルまで浸透したのは1960年代からで、せいぜい50年ほどしか経っていません。
 リベラル化を可能にしたのは、科学技術によってもたらされたゆたかさです。人類の歴史のほとんどで、飢えや疫病、戦争や騒乱によって生存を脅かされてきました。ところがいまや、私たちは人生が100年あることを心配しています。さほど致死率が高いわけではない新型コロナウイルスがこれほどまで世界を混乱させたのは、逆説的に、私たちがとてつもなく安全でゆたかな社会に生きていることを示しています。
 現代人は、人類の歴史上はじめて、家族や共同体、神(宗教)のくびきから離れて『自由』に生きることができるようになりました。これはもちろん素晴らしいことですが、そもそもこれまで誰もそんな生き方をしたことがないのですから、『旧石器時代の脳』は自由をどう扱ったらいいかわかりません。これが、現代社会で起きているさまざまな問題の大きな理由でしょう。
 日本人はきわめて『個人主義的』
 ゆたかさを背景にリベラル化が進むと、宗教やムラ社会、地域コミュニティのような伝統的な共同体は解体していきます。とはいえ、ヒトは徹底的に社会的な動物なので、どこにも所属せずに寄る辺なく生きることなどできません。こうして、軍隊、学校、会社などの人為的な『近代共同体』がつくられたのですが、それもいまや自由の桎梏(しっこく)と感じられるようになっています。
 最後に残されたのが家族で、これが解体されてしまうと、私たちはほんとうに『一人』になってしまいます。世界じゅうで起きているナショナリズム(国家共同体)への反動は、この不安や恐怖が引き起こしているのでしょう。
 リベラル化による共同体の解体は世界共通の現象ですが、ここで日本はきわめて特異な場所を占めています。私は、日本は『近代のふりをして前近代的身分制度社会』だと考えていますが、もうひとつのきわだった特徴は、『世界でもっとも世俗的な民族』だということです。
 アメリカの政治学者ロナルド・イングルハートが行った世界規模の価値観調査では、日本人はスウェーデンなど北欧諸国や、オランダのような『ネオリベ国家』より『世俗──合理的価値観』が高くなっています。その理由のひとつは、日本人は大文字の神(GOD)を理解できず、ご利益を与えてくれる神々(gods)しか信じていないこと。もうひとつは、明治維新とともに地域社会(故郷)をあっさり捨てて、都会で一人暮らしや核家族をつくるようになったことでしょう。
 同じ世界価値観調査で『人生の目標』について訊くと、中国や韓国はもちろんアメリカの若者ですら『家族の期待にこたえる(親が誇りに思うように努める)』との回答が一定数ありますが、日本の若者は『他人に迎合するよりも、自分らしくありたい』『自分の人生の目標は自分で決める』が圧倒的です。常識とは異なって、日本人はきわめて『個人主義的』なのです。
 私がこのことに気づいたのは、1990年代はじめに、香港で知り合った若者から『日本人は一人暮らしをしてるってほんとう?』と訊かれたときです。『都会の大学生は一人暮らしがふつうだよ』とこたえたのですが、『そんなことして怖くないの?』と真顔でいわれました。90年代の香港ですら、結婚して自分の家族をつくるまでは親といっしょに暮らすのが当たり前で、『一人暮らし』という概念はなかったのです。
 日本人はあまり気づいていませんが、ワンルームマンションは欧米にはほとんどありません。大学の寮は二人一部屋だし、アパートも2ベッドや3ベッドばかりで、ルームシェアするのが普通です。ハードボイルドの探偵たちがホテル暮らしをするのは、それ以外に一人で暮らす方法がないからです。
 ところが世界のなかで日本だけ、戦後すぐの時期から、下宿、アパート、ワンルームマンションへと一人暮らしの文化が急速に広がりました。それと同時に、コンビニ、ファストフード、少量パックの食材はどのインフラも充実しています(アメリカではマクドナルドは一人でいく場所ではありません)。
 日本はどういわけか、『一人』を孤独とは思いません。その価値観に、ようやく世界が追いついてきた。村上春樹がアジアで熱列に読まれる理由のひとつは、一人暮らしの魅力を描いているからでしょう。
 そんな日本では、家庭のなかに複数の『世帯』ができてしまいます。結婚して子どもが生まれると、夫は『会社』という共同体に属し、妻と子どもは『ママ友』共同体に属して、『二世帯同居』になります。単身赴任というのは欧米では考えられませんが、日本ではなんの問題もなく受け入れられるのは、もともと世帯が分離されているからです。子どもが中学生くらいになれば、父、母、子の『3世帯同居』で、食事の時間も別々になります。
 超世俗的な日本の家族はもともとバラバラだったのですから、自粛で家に閉じ込められればコロナ離婚が増えるのは当然なのです。
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『家族解体』の背景にあるのは、一夫一妻制の限界です。
 私たちは夫──妻──子どもという核家族を当然と考えていますが、これは西欧の近代化以降に生まれたきわめて『異常』な制度です。文化人類学が伝統的社会を調べると、その多くはゆるやかな一夫多妻で、地位が高く大きな資源のある男は複数の妻をもつことができます。一夫一婦に見えるのは、貧しくて一人の妻しか養えないからです。
 ではなぜ、急速に一夫一婦に変わっていったのか。その理由は、近代が『国民』を徴兵する『軍事国家』だったからでしょう。若い男を戦場に送り、金を賭けさせるには、国家はそれなりの代償を提供しなければなりません。男にとってもっとも貴重なのは性愛です。近代の一夫一婦制とは、国家によって兵士に女を配給する制度だったのです。
 これはものすごく誤解されていますが、原理的に、一夫一婦は男にとって有利で、一夫多妻は女に有利な制度です。
 格差社会で、10人の男には資産に多寡(たか)があるとします。それでも一夫一婦であれば、金持ちの男も、貧しい男も、平等に一人の妻をもつことになります。
 それに対して一夫多妻では、もっともゆたかな男が4人、二番目の中富豪が3人、3番目の小富豪が2人、4番目の中流階級が1人の妻を持つとしましょう。そうなると、貧しい6人の男は性愛から排除されてしまう。
 『2号や3号なんてかわいそう』と思うかもしれませんが、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスの資産は10兆円を超えています。それに対して、日本のサラリーマンの生涯年収は3億円からせいぜい4億円。『だったら大富豪のお妾さんでいい』という女性は、じつはたくさんいると思います。
 この罠に気づいたのが、アメリカで『インセル』と呼ばれる『非モテ』の若い男たちです。インセルは『Involuntary celibate』(非自発的禁欲)の略で、『自分ではどうしようもない理由による禁欲状態』の意味です。
 2014年、カリフォルニア州サンタバーバラでエリオット・ロジャーという青年が無差別に6名を銃殺・刺殺する悲惨な事件が起きました。ロジャーは『自分を相手にしない女性への復讐が目的だ』と犯行動機を語り、その動画をYouTubeで公開しました。いまやアメリカでは過激なインセルが社会問題になっています。
 インセルの特徴はミソジニー女性嫌悪)で、性の乱れを批判し、一夫一婦の伝統的な社会に戻せと主張しています。彼らの世界観では、尻軽で魅力的な女性(ステイシー)は、チャドと呼ばれる一部の『モテ』の男に独占されていて、『非モテ』の男は禁欲を強いられるか、『残り物』の女を奪い合うしかないのです。
 こうしてアメリカでは、フェミニストインセルが、ともに一夫多妻を批判するという奇妙なことが起きています。
 日本女性最大の障害は『会社』
 一夫多妻はすべての女に有利な制度のはずなのに、なぜ女性が反対するのか。それは、たまたま運よく(あるいは自らの魅力によって)ゆたかな男と結婚した女が、本来なら複数で分け合うはずの富を一人で独占し、その権利を国家によって保障されるからです。
 これはものすごい有利な取引なので、一夫多妻では、一握りの『持てる男』をめぐって女同士の激しい競争が起きます。その結果、本来は『選択する性』であるはずの女子たちが、『美と若さ』の熾烈な争いに放り込まれるのです
 このような理不尽なことになると、社会の富を男が独占していて、女は結婚によってしか分け前にあずかることができなかったからです。しかし社会がよりゆたかになり、女性たちが経済的に自立するようになると、恋愛のかたいは大きく変わっていくでしょう。
 女性から見て魅力的な男が『アルファ』です。男にとっての性戦略は『乱交』なのですから、アルファの男もできるだけ多くの女と性交したいと思っています。問題は、浮気者のアルファからパートナーとしての援助をいっさい期待できないことです。
 その結果、(アルファより劣る)ベータの男と長期的な関係をつくらざるを得なくなるのですが、女性が経済的に自立すれば、特定の男に依存することなく恋愛の相手を自由に選択し、アルファの男とのあいだに生まれた子どもを自分一人で育てることもできるのでしょう。
 日本の働く女性にとって、子育てとの両立を困難にする最大の障害が『会社』ですが、コロナを機に始まったテレワークが普及し、フリーエージェントの働き方が当たり前になれば、母子家庭のデメリットはなくなるでしょうし、そのような社会を目指すべきです。
 荒唐無稽に思われるでしょうが、テクノロジーがさらに進化すれば、面倒な家事・育児をすべてアウトソースし、子どもとの愛情あふれた関係だけを享受できるようになるかもしれません。そのとき、『一人』をさほど苦にしない日本の女性たちはまだ『(夫のいる)家族』を選択するでしょうか。
 人類と共通の祖先をもつチンパンジーボノボは『乱婚』です。私たちのもともとの性愛のかたちも同じだったことは間違いありません。それが生物学的・文化的な制約によって一夫多妻や一夫一婦になったのですが、その制約がすべて取り払われたとき、ヒト本来の『自由恋愛』の世界が到来するでしょう。
 今回のコロナ禍は社会の変化を加速させ、『多様な家族』への扉を開けたのかもしれません。」
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 日本男女関係進化論。
 日本においては、女性は全ての年代で理不尽な犠牲を強いられている。
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 日本で結婚して家族を持ち子供を作り家や財産を継がしたいと思っているのは、依存性が強い男性であり、女性が望む幸せはそこにはない。
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 誕生日祝いなどの祝い事は、世界では家族や友人・知人など大勢で騒いで賑やかに楽しむが、日本では一人もしくは数人で静かに楽しむ。
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 女性が男性から、子供が親から、解放され自由になる唯一の方法は「期待や望みを裏切り反抗し相手を他人として切り捨てる」事である。
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 老後で、自立できるのは女性で、自立できず頼り切るのは男性である。
 所詮、男性は「濡れ落ち葉」である。
 日本の妻にとって夫はストレス・病気の主原因で、煩わしい夫が家にいる事は苦痛でしかない。
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 日本の集団主義とは、ムラの中にある部屋や家で一人で暮らす孤立個人主義であった。
 世界の個人主義とは、都会の中の部屋や家で数人で住む共同集団主義であった。
 同じ部屋でのルームメイト・ルームシェアや同じ家での間貸し・民泊は、世界では当たり前で自然であったが、日本では如何に親しい友人でも無理であった。
 日本人は独り占めしたいという欲が強い為に、一つの生活空間を複数で共有して共同生活をする事が苦手であった。
 昔の日本では、大きな屋敷には必ず住み込みや居候はいたが、それは家主・当主との間には越えられない上下関係あるいは主従関係があって対等ではなかった。
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 生きていく上で、大陸世界ではオスが必要だが、島嶼世界ではオスは必要ではない。
 種の保存において、大陸ではオスが主導権を持って周辺から多数の女性を奪ってきて子孫を増やすが、島嶼ではメスが流れ着いた数少ないオスを取り込んで子孫を増やす。
 船乗りは男のみで女はいない為に、島嶼に流れ着くのは男であって女ではない。
 つまり、島嶼では男は幾らでも流れ着く為に替えがきくが、女は島嶼に来ない為に替えがきかない。
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 船や島嶼を支配しているのは、ムラ共同体を維持する空気・空気圧力・同調圧力である。
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 日本女性を縛ったのは、仏教の女性は修行の障り、儒教の女性は男性の所有物、武士道の女性は跡取りを生むだけ、キリスト教の女性は男性の肋骨からつくられた、軍国主義の女性は兵士に使えない、現代日本の女性は仕事ができない、などなど。
 日本社会での女性の地位が低い原因は、根深い。
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 戦前の日本が強かったのは、「生と死」を中心核とする大家族主義による家制度があったからである。
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 日本民族日本人は、雑多な人種・民族・部族が雑居し乱婚を繰り返して生まれた混血(ハーフ)の雑種民族で、血は混じり合って汚れに汚れている。
 日本民族日本人には、血が清い純血種・純種はいないが、血が浄い一系の血統種はいる。
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 現代日本は、199年代初頭のバブル経済崩壊、1995年1月17日の阪神淡路大震災、2011年3月11日の東日本大震災、2020年の武漢ウイルスなどのが起きる度に、見えないところで、「いざとなったら誰も助けてくれない為に自分の事は自分で何とかするしかないという自己責任の『非情な原則』」から国家・社会・共同体、家・家庭・家族などの解体が進んでいる。
 自由を犠牲にして結婚して家族を持ち、無理して子どもを生んで家庭を持つ必要はない、と。
 昔の日本は現代日本とは違っていた。
 昔の日本は助け合う為に個を捨ててムラ共同体に集まろうとしたが、現代の日本は個の独立と自由の為にムラ共同体を解体する方向へと加速化している。
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 現代日本に、リベラル的一人様至上主義が浸透し始めている。
 自分の今の為に、莫大な財政赤字をつくり、死ぬまで高額な赤字を生み出し続ける。
 死ねば、財政赤字など関係ない。
 財政赤字の被害は、生きてる他人が被るだけである。
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 日本の最高神は女性神天照大神天皇家・皇室の祖先神)である。
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 人類・人間は、文明を持ち、生活が安定し、知識が増え、教養を持つと、生殖機能は劣化し、繁殖能力は衰退し、その度合いを強めた種族は寿命がつきるが如く個体数を減らして消滅する。
 消滅に向かう寿命は、日本民族日本人にも存在する。
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 生物の誕生において最初に誕生したのは、メスである。
 生物の進化の過程で、遅れて誕生したのがオスである。
 番(つが)いにあるにおいて決定権はメスにあった。
 オスはメスに気に入られる為に、競争に勝って餌を多く取ってメスに渡す生活力、美しく頑丈な巣を作る知恵と技術、魅惑的な歌声や踊り、健康的な身体に綺麗な装い、メスを労る細やかな心遣い、全ての面でメスを第一とする自己犠牲的な奉仕、捕食者が襲ってきたら殺される事が分かっていても命を犠牲にしてメスを守り逃がす覚悟、などなどが必要であった。
 メスは、何らかの理由でオスが死ねば別のオスを見つけて番いなり、前のオスの事は忘れた。
 メスにとって番い、家・家族は一時の関係に過ぎない。
 オスの存在とは、メスにとって使い捨てである。
 オスの一生とは、一瞬の喜び、淡い幸福をメスに騙されて得て、その満ち足りた中で生涯を終えるのである。
 それ故に、オスはメスの前に立ち続け、メスはオスの後ろでオスが持ってくる餌を待っている。
 が、人間社会における男女の関係は、自然に逆らうよう・抗うように違う。
 自然はメス上位であり、人間社会は男上位である。
 女性に権利を与えると言う事は、生物的な自然に還る事である。
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