🧣44〉─3─子供の発達障害・愛着障害の原因は親の虐待。〜No.171No.172No.173 ㉜ 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。  
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 少子高齢化の人口激減する日本で、人材不足・労働者不足を補う為に女性の働きが増えれば子供たちの発達障害愛着障害が急増していく。
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 親がいなくても自立して成長する子供が5割、親がいなくても外面は普通に育つが内面に障害を抱える子供が3割、親がいても自立できず成長できない子供が2割。
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 日本人は、時代と共に、年月と共に、良くも悪くも昔の日本人とは全く違う別人的な日本人へと変わっていく。
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 日本の伝統的子育ては日本独自の養育法で、西洋の養育法とも、中華(中国・朝鮮)の養育法とも違っていた。
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 2020年9月20日号 サンデー毎日発達障害の現在地 第三部 悪循環 2
 虐待が脳を『壊す』」
 『マルトリートメント』が変容を生む
 虐待は深い傷を残す。今連載の第三部は発達障害児童虐待の関係を探っている。そして、虐待の痕跡は脳にも残ることがわかってきた。胸が詰まるような事実ではある。だが、そこには『第4の発達障害』ともいわれる愛着障害を見極めるすべもあるというのだ。
 青沼陽一郎
 小舟と港──。乳幼児と親(養育者)の関係を例えるなら、そういうことになる。港は小舟を守る安全な場所であって、外海に出て危険に遭遇しても、避難場所として、戻ると庇護(ひご)してくれる。港から海原にでることで、乳幼児はこの世界を知り、育っていく。この母港へ抱く安心感が『愛着』であって、言い換えるのなら、親と子の『強い絆』にあたる。
 ところが、港が本来の機能を果たさなくなると、子どもに障害が生じて、定型発達ができなくなる。それが『愛着障害』だ。その症状が発達障害と重なる。
 他人に対して無関心であったり、用心深い、イライラしやすく学習に集中できないなど、『内向き』の症状はASD(自閉症スペクトラム障害)に、多動であったり、友達とのトラブルが多いなど、『外向き』にでれば、ADHD(注意欠如・多動性障害)の症状となる。その他にも、まったく人見知りせず、初対面の大人にも警戒感を示さないという特異な子どもも出てくる。
 この愛着障害を招く要因が『虐待』だ。一方で、『症状で判断することによって、愛着障害なのか、発達障害なのか、判然としないことも多い。ずっと臨床ばかりを重ねていると、対応が困難な発達障害の要因は虐待の既往(きおう)にあるのではないかと感じている』
 とする、自閉症の権威で精神科医、医学博士の杉山登志郎の説くところを前回は取り上げた。発達障害の要因そのものが虐待にあるのではないか、と疑う臨床現場の声だ。
 いずれにせよ、子どものこころ(精神)の発達に虐待は深く影響する。
 その虐待が、こころばかりではなく、子どもの脳に直接変化をもたらすことが、最近の研究でわかってきた。その研究の第一人者が福井大子どものこころの発達研究センター教授で児童神経科医の友田明美だ。冒頭の小舟と港の例えも友田からの引用だ。
 『発達障害愛着障害は成り立ちが違う。症状は同じでも、原因をいっしょにしてしまうと、わけがわからないことになる』
 その違いが脳を観察することによって、だんだんわかってきた、という。
 友田は、発達障害を『神経発達症』と呼ぶ。
 『神経発達症は遺伝的要因や周産期の環境によって、生まれながれに定型発達ができなくなったものだが、愛着障害は定型発達していた子を非定型にしてしまう』
 例えば、親子で夜更かしをしていたり、朝寝坊をしていたり、つまり睡眠障害によって子どもの定型発達は阻害される。同じように、親の接し方によっても、定型発達ができなくなる。それが脳の形成にも影響する。
 友田は、虐待というイメージを超えた広範で『マルトリートメント』(maltreatment/mal=悪い treatmennt=扱い)という概念を用いる。親(養育者)からの不適切な養育ということになる。それは、知らず知らずのうちに、思わぬことが不適切にあたることもある。親としては避けたい子育てで、具体的には、以下のようなものだ。
 身体的マルトリートメント/身体への暴行で、殴る、蹴る、物を投げつける、物で叩く、火傷を負わせる、溺れさせるなど。死に至るケースもある。ここには『体罰』も含まれる。
 性的マルトリートメント/身体に触る、性行為の強要など性的虐待に、ポルノ画像を見せる、裸の写真を撮る、あるいは性行為を見せるなど。
 ネグレクト/いわゆる『育児放棄』だが、ここでは子どもに積極的に関わらない、関心を持たないことも問題になる。
 例えば、2016年度に内閣府が実施した『低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査』によると、2歳児の37.4%、3歳児で47.5%、5歳児で55.2%、7歳児で80.4%、9歳児で89.9%が、スマートフォンタブレットなどのインターネット接続機器を利用していることが報告されている。1日の利用時間は平均で60.9分だった。この数値が示すように、端末を子どもに与えて放って置くこともマルトリートメントにあたる。子どもにとっては、親の積極的な関与やスキンシップが必要になる。
 心理的・精神的マルトリートメント/『バカだ』と『クズだ』と蔑(さげす)むことや、罵倒を繰り返すことなどで、こころに外傷を与え、侵害する行為、言葉によるものが多く、『お前なんか生まれてこなければよかった』『なにをやらせてもダメだ』なども。両親間のDVを目撃させる行為(面前DV)も、ここに含まれる。
 また、体罰も精神的マルトリートメントになる。人前での体罰は〝自分はダメな人間なんだ〟と『屈辱』と『恥辱』を与えるからだ。
 MRIに出る『不適切さ』の痕跡
 こうしたマルトリートメントが子どもの脳を変形させる。しかも、受けたマルトリートメントによって変形する脳の場所が違うことを、友田は突き止めたのだ。
 マルトリートメントは多種類あって、暴言とネグレクトがいっしょになるなど、複合的なものが多い。そこで米ハーバード大と協力してアンケート調査を行い、約1,500人の中から、『体罰』ならそれだけを受けた経験を持つ被験者を選別、抽出して、脳のMRI画像を撮影して、脳皮質の容積を調べた。すると興味深いことがわかった。
 まず、体罰(身体的マルトリートメント)のみを受けた場合、前頭葉が変形していた。
 前頭前野の中で感情や思考をコントロールして行動抑制に関わる『(右)前頭前野内側部』の容積が平均19.1%、『(左)前頭前野(背側外部)』で14.5%小さくなっていた。集中力や意思決定、共感などに関係する『右前帯状回』も16.9%減少していた。
 これらの部位が損なわれると、うつ病の傾向が高まり、気分障害、非行を繰り返す素行障害につながる。身体的マルトリートメントがもっとも影響するのが6~8歳頃とされる。
 また、過度の体罰は身体から脳への視床を経て大脳皮質の感覚野に『痛み』を伝える神経回路が細くなっていることもわかった。これは、痛みに鈍感になるように脳が適応したものとされる。
 次に、性的マルトリートメントは、視覚野に影響を与え。後頭葉に位置する視覚野の容積が減少し、顔の認知に関する左半球の『紡錘状回』が平均18.1%減少していたことがわかった。それも11歳頃までに経験した子供が際立っていた。見たくない情景の詳細を見ないですむように脳が適応したと考えられる。
 暴言を体験すると、聴覚野が逆に増大していることもわかった。大脳皮質側頭葉にある『聴覚野』の左半球一部『上側回灰白質』の容積が平均14.1%増加していたのだ。
 この場合、『両親からの暴言』のほうが、『一人の親からの暴言』よりも影響が大きく、母親と父親では、母親からの暴言に強く反応している。暴言の程度が深刻、頻繁であると脳への影響も大きい。
 前面DVでは、視覚野が萎縮する。小児期に両親のDVを長時間目撃してくると、視覚野が平均6.1%減少していた。
 ハーバード大での調査によると、幼い時に夫婦喧嘩を見て育ったグループはIQと記憶力の平均点が低い傾向にあった。
 両親のDVも身体的暴力よりも言葉の暴力に接したほうが脳のダメージは大きいようだ。視覚野の舌状回の容積が身体的DVの目撃で3.2%減少する一方、言葉のDVを見聞きすると19.8%減少していた。
 愛着障害の場合だと視覚野が狭くなる。左半球の一次視覚野の容積が20.6%減少していた。
 愛着障害のある場合だと視覚野が狭くなる。左半球の一次視覚野の容積が20.6%減少していた。
 『この脳の変化が症状となって現れる』
 こうして、虐待やマルトリートメントが子どもの脳を変形させる。昨今、日本でも見直されるようになった体罰だが、これまでどれだけの子どもの脳に影響を与えたことだろうか。
 『愛着』と『発達』見分けるすべも
 加えて、愛着障害は脳の『線条体』という部分に関連して、『報酬系』の反応が低いこともわかっている。報酬系とは、欲求が満たされたとき、また、これから満たされるとわかったときに脳内が活性化し、ドーパミンの分泌によって喜びや快楽を感じる脳の回路(神経回路)だ。
 この実験も行っている。まず、『健常な子ども』『ADHDの子ども』『愛着障害の子ども』の3グループに分けて、カード当てのゲームをsる。そのときに、以下のような条件を付ける。
 ①当たったら沢山のお小遣いがもらえる(高額報酬課題)
 ②当たったら少しだけお小遣いがもらえる(低額報酬課題)
 このときの脳の様子をfMRIで検証する。すると、健常な子どもは報酬の金額にかかわらず、お小遣いがもらえることで、ドーパミンが働き、脳が活性化する。
 これに対してADHDの子どもは、①のときは健常者と同じように脳の活性化するが、②の少額のお小遣いだと活性化はしない。多動な子どもは〝ご褒美〟が減ったり、遅れたりすることを極端に嫌がる傾向にある。そこへ投薬治療などを行えば、やがて健常な子どもと同じように、②でも適切なドーパミンの働きが見られることも分かった。
 ところが、愛着障害の子どもは、最初からどの課題でも活性化しない。ご褒美をもらえることに対して、ドーパミンが働かないのだ。それだけ脳の反応が鈍くなっている。
 『愛着障害の子どもは、褒められても響かない。怒られても、褒められてもフリーズしてしまう』
 しかも、1歳頃からマルトリートメントを受けると、脳(線条体)の反応はもっとも低下する。場合によっては、身長が伸びなかったり、体重が増えなかったりなど、身体発育にも影響を与える。
 この脳の明らかな機能の違いから、
 『発達障害愛着障害は違う』
 と、友田は断言する。しかも、脳を見ることによって診断がつく可能性も開けた。愛着障害は根本にあるトラウマと向き合う必要がある。
 愛着障害報酬系の反応が鈍いことから、快楽を得にくく、刺激を求めて薬物依存症になることも少なくない。早い時期から、薬物やアルコールに依存しやすくなるというデータもある。
 脳の変形と機能の異常が愛着障害ならば、発達障害は脳のネットワーク、すなわち連結の問題であると指摘する。脳全体の連携がうまくとれないため、症状となって現れる。
 『ただし、発達障害愛着障害となることもある』
 例えば、発達障害の子どもは手がかかる。夜は寝てくれない。それに親が苛立(いらだ)つ。それで思わず手が出てしまう、あるいは放って置くと、マルトリートメントとなる。つまり、発達障害愛着障害が加わる悪循環だ。
 ここで問題なのは、マルトリートメントを親の責任にばかり押しつけることだ、と友田は強調する。
 『時代の移り変わりとともに、相談する相手がいなかったり、忙しくて、代わりに子どもの面倒を見てくれる人がいなかったり、親と子が孤立している』
 就学前の子どもの母親の7人に1人がうつにあるというにあるという調査結果もある。友田はそうした状況を『子育て』ではなく『孤育て』と提唱している。
 不適切な養育が子供の脳を変化させ、愛着障害という発達障害と同じ症状を招く。医師によっては判断がつかず、場合によってはふたつが重なり合っていることもある。どちらも子どもの発達に大きく影響することでは同じだ。
 そうなると、発達障害をどのように定義するかの問題であって、そこから脳を調べれば区別もできる。だとしたら、もはや脳を壊す被虐待も愛着障害も、発達障害のひとつと定義に加えてもいいように思える。実際に臨床経験の豊富な杉山は、愛着障害を『第四の発達障害』と呼んでいる。」
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 現代日本で起きているすべての現象は、戦後、特に1980年代後半以降(昭和60年)から始まっている、それは戦前教育の三等重役世代が引退し、戦後教育で育った高学歴出身知的エリートの団塊の世代・安保世代が社会の一線に立ち始めた頃からである。
 2010年頃から増え始めたキレる老人・怒れる老人は、社会に不満を持つ安保世代が多い。
 少子高齢化の人口激減の原因は、団塊の世代・安保世代が家・家族・家族の幸せより個人・自分の幸せを優先したからである。
 そして、戦前・戦中を生きてきた祖父母の世代を否定し、日本民族日本人を憎むように子供たちを教育で洗脳し育てたからである。
 乳幼児を虐待し虐殺した恥じない若い親を生みだしたのは、団塊の世代とくに安保世代である。
 人口激減の子供たちは、団塊の世代・安保世代が作り出した1,100兆円以上の借金、毎年40兆円以上増える借金を背負わされ、自分を犠牲にして団塊の世代・安保世代の老後を見なければならない。
 団塊の世代・安保世代は、子や孫の悲惨な将来ではなく自分の老後の安楽にしか興味がない。
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 江戸時代のブラックな日本は、「泣く子と地頭には勝てぬ」世界であり、「子供の笑い声が煩わしいほどにうるさい」社会であった。
 昔の日本は、「親がなくとも子は育つ」社会であった。
 欧米の白人や中華の中国人・朝鮮人には、理解できない非常識で野蛮な国であり民族であった。
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 現代の日本人と昔の日本人は別人のような日本人である。
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 昔の親の躾は子どものためであったが、現代の子どもの虐待は親の満足である。
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 現代の日本人は、近代・戦前から戦後・現代に移り変わる事によって昔の日本人とは全く違う日本人に変貌し、その変貌は続いていく。
 昔にはなかった事、起きなかった出来事が起きている。
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 子は臣民であり、子は国の宝であり、子は鎹(かすがい)であり、子は愛の結晶であり、子は氏神・祖先神からの預かりもの・授かりものであった。
 けっして、子は邪魔者ではなく、子は厄介者でもなかった。
 だが、子は天使でもなく悪魔でもあった。
 徳川幕府も明治政府も、人口を増やす為に「産めよ殖やせよ」で子沢山を公表して賞賛し褒美金を与えた。
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 少子高齢化で人口が激減する現代では、子供は国の宝ではなく、将来の「単なる」労働者・消費者・納税者・介護者の数・統計数字に過ぎない。
 子は鎹(かすがい)ではなく、子がいても離婚はする。
 子は愛の結晶であく、性行為をすると腫れ物のように勝手にできてしまう。
 人生で大事なのは、生んだ子どもの幸せではなく、一個の人間である自分の幸せである。
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 日本神道において、乳幼児や老人は氏神・祖先神の人神に近い存在として宗教的に大事にされた。
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 日本の民話では、子供・少年少女が主人公になって活躍する話が多く、大人の主役は少ない。
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 高度な伝統芸能である能での主役の多くは、死が近い老人や怨霊・亡霊・死者である。   ・   ・   ・