⛲47〉─1─資産を持つ高齢者によるノスタルジー消費が低迷日本経済を動かす。~No.266No.267No.268 ㉕ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2021年6月18日号 週刊朝日「懐かしくて、脳も快感!!
 楽器、おもちゃ、バイク・・・リカちゃん部屋持つ芸人も
 『ノスタルジー消費』が経済動かす
 かつて夢中になった趣味や活動。年齢を重ねてから再び楽しむことは、脳にもよい効果をもたらすという。ゆとりができた今こそ〝懐かしさ〟に浸ってお金を使う。人生100年時代、そんな『ノスタルジー消費』が商機のカギになりそうだ。
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 音楽活動だけでなく、プラモデルやバイク、オーディオでのレコード鑑賞、山登り・・・。若かりしころにたしなんだ趣味などを、中高年になってから再開させるケースが少なくない。
 『40代以降は、ワクワク、ドキドキする機会が減ります。加齢で記憶できる量が減り、新しいことを学習するのがおっくうになり、昔なじんだものに向かう』
 こう指摘するのは、中高年ビジネスに詳しい、東北大学特任教授の村田裕之さんだ。『幸福感や社会的なつながりを強め、会話が増えて社交的になり、人生の充足感を高める』ため、過去を回想することは有意義だと強調する。
 村田さんによれば、50代以降がお金を使う動きとして、『自己復活消費』と『夢実現消費』があるという。
 自己復活消費は、自分らしさを取り戻そうという行動で、昔やっていたことにもう一度、取り組むもの。まさに、冒頭の音楽バンド活動などだ。
 夢実現消費は、かつて経済的、時間的にできなかったことを余裕ができたため実現するものだ。高額なオーディオやバイクなどで楽しんだり、プラモデルの〝現代版〟として、ドローンで遊んだりするケースが該当する。
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 消費行動に詳しい未来ビジョン研究所の阪本節郎所長は話す。マーティンとは、世界中の有名アーティストが愛用するコースティックギターの名器。いわずと知れたブランドは、愛好者らにとって垂涎(すいぜん)の的だ。こうした『ノスタルジー消費』は、経済的にゆとりのある世代が中心となって、大きなお金が動かす。
 企業側も商機とみる。
 ゴジラにアトム
 昭和レトロ続々
 『西武園ゆうえんち』(埼玉県所沢市)のリニューアルは、まさにノスタルジー消費の象徴だ。
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 西武園ゆうえんちの広報担当者は『デジタル時代にあって、人が触れ合う場所をつくりたいと考えました。1960年代はまさに世話焼きな人が近所にいて人情を通わせていた。来園者に幸せな気持ちになってほしい』
 人が快(こころよ)く感じるのは脳内の『報酬系』と呼ばれる神経系が活性化するためで、快感物質ドーパミンが中心的な役割を果たす。それが、ノスタルジー消費によっても引き起こされるというのだ。
 『懐かしい身持ちを味わったときにドーパミンが出ます。人間が未来を生きるために大事なことです。懐かしさを感じることが多い人は、過去の記憶がポジティブに変容されて優しい気持ちになれる』
 早稲田大学人間科学学術院の杉森絵里子准教授はこう解説する。
 実際、研究のなかで懐かしい食べ物の香りをかがせたり、懐かしい思い出を語らせたりしたところ、その人の気分が良くなったという。
 『みんなで懐かしさを共有すると、社会的なつながりを強固に感じられて、さらにいい』(杉森さん)
 懐かしい趣味を一人で楽しむのもいいが、同好の仲間で『わかる、わかる』と共感し合うと、いっそう快くなるそうだ。インスタグラムなどに投稿して、『いいね』がつくことでもそんな気分が得られるという。
 だれにでも、夢中になって思い出などがあるはずだ。コロナ禍で行動が制限されているものの、改めてハマってみるのもいいかもしれない。本誌・浅井秀樹」
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 資産を持つ高齢者とは、勝ち組であるリベラル派戦後民主主義世代(団塊の世代)とその薫陶を受けた優秀な次世代(団塊ジュニア)の事である。
 つまり、振り込め詐欺の被害者世代である。
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 ゆとり老人世代以降の老人は、現役当時に低賃金と不安定な保証でブラック仕事を強いられた非正規・契約社員派遣社員であった為に貧しく貯蓄が乏しく、結婚できず、子供を作れず、孤独で孤立し、無縁で誰にも見取られず一人で死を迎える事になる。
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 老人は、将来を考えず、未来を憂えず、昔を懐かしんみながら今を楽しく生きる。
 が、50年先、100年先、1000年先につながる進歩も発展も進化もない。
 そこには、数年先、十数年先に確実に訪れる避けられない「死」という厳しい現実があるだけである。
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 昔の老人と現代の老人は違う。
 現代の老人は、宗教を信じず、神や仏を信じず、永遠の命など信じず、ましてや死後の世界など信じず、死ねば命とともに魂・霊魂なども消え去る、生きていた事も消え、誰の記憶にも残らず、記録もなく、全てが「無・ない」にかえると合理的論理的科学的に割り切っている。
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 低迷し、衰退し、回復不能な日本経済は、低賃金・過重労働などブラックな職場でストレスを溜めながら働く貧しい現役世代を相手にせず、資金を持つ老人や小遣いのある子供の消費をあてにするしかない。
 メディア報道機関は、金を持つ人々に「老後のことは心配せず」手持ちの金を浪費の如く使って楽しく遊んで暮らす事が理想的生活と推奨している。
 金とは、有効に使う為にあって計画的に貯める為にあるのではない、と。
 先の事や未来の事を憂えず、今が楽しければ幸せである、と。
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 資産を持つ高齢者とは、バブル経済迄の間に資産を蓄えた老人達の事であり、それは振り込め詐欺の標的にされている今時の老人の事である。
 資産を持つ高齢者がノスタルジー消費で日本経済を支えられるのは彼らが生きている内で、次世代の老人である今の定年間際の中年には老後を楽しめるほどの資産は少なく、第3世代ともいえる壮年にはゆとりある老後生活を送れる資産はなく、第4世代である青年や第5世代である少年は絶望するしかない。
 そして、日本は確実に少子高齢化で人口が激減し、人生100年として老人が多く若者が少ない、少生多死時代に突入していく。
 つまり、日本経済は確実に回復不能なほどの貧しさに突入していく。
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 現代の日本民族は、寿命が尽きて死に行く民族である。
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 現代日本は、消えかかったロウソクが瞬間に火を大きくして輝く、死に瞬間に意識がハッキリして元気になったように見える、そんな状況に入っている。
 それが、今時の老人は元気が良く自由に趣味を楽しんでいる、という事である。
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