⛲19〉─1─40歳、年収が200万円ダウン。教育費と老後資金が心配。~No.89No.90No.91 ⑩ 

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 2022年4月26日 MicrosoftNews All About「40歳、年収が200万円ダウン。教育費と老後資金が心配
あるじゃん 編集部
 © All About, Inc. 皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、大幅減収の危機に直面している40歳の会社員の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんが担当します。
減収になると教育資金や老後資金が用意できません
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、大幅減収の危機に直面している40歳の会社員の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんが担当します。
▼相談者しんたろうさん(仮名)
 男性/会社員/40歳
 神奈川県/持ち家マンション
▼家族構成妻(41歳/専業主婦)、子ども2人(5歳/幼稚園、9カ月)

▼相談内容勤務先の業務課題が厳しくなり、降格になりそうです。担当している仕事も尻つぼみで、これまでのような残業、休日出勤もできず、手取り年収300万円程度に落ちるかもしれません。
 下の子どもが5歳になった頃から、妻もパートで働く予定(年収60万ほど)なので、子ども2人の高校までの教育費は確保できそうですが、大学資金と老後資金の確保が……。
▼家計収支データしんたろうさんの家計収支データは図表のとおりです。
 相談者「しんたろう」さんの家計収支データ© All About, Inc. 相談者「しんたろう」さんの家計収支データ
▼家計収支データ補足
(1)車両費「8万500円」の内訳
 クルマ、バイク(各1台)の駐車・駐輪場代、ガソリン代、保険料の他、月割りにした税金、車検費用の合計。
 また、通勤にかかるガソリン代は別途「通勤手当4万7000円」が支給されているので、実質の自己負担は4万3500円。
(2)「保険料4万3000円」の内訳
・相談者・妻/生命保険(死亡保障/相談者4200万円・妻500万円)=保険料1万1000円
・相談者/個人年金保険(60歳10年確定、年金額72万円)=保険料2万円
・子/学資保険(満期金180万円、10歳時に支払い終了)=保険料1万2000円
・子/学資保険(満期金240万円)=一時払い済み
(3)将来発生するであろう大きな支出
 教育費以外に、今後の大きな支出として介護資金300万円、リフォーム資金300万円、葬儀代170万円を考えている。
▼FP深野康彦からの3つのアドバイス
 アドバイス1:貯蓄は「できるとき」と「できないとき」がある
 アドバイス2:ドラスティックに支出も見直していく
 アドバイス3:今は教育資金づくりを優先すればいい

 アドバイス1:貯蓄は「できるとき」と「できないとき」がある
 相談者であるしんたろうさんの手取りの年収が540万円。これが300万円程度に落ち込むとなると、200万円超、40%以上の減収ですから、もし本当にそうなってしまったら、家計にとっては危機的状況といわざるを得ません。
ただし、しんたろうさんの場合、救いがいくつかあります。
 まず住宅ローンを完済していること。1600万円というまとまった貯蓄があること。そしてもうひとつが、奥様が専業主婦であり、働くことにより世帯の収入アップの道が残されていることです。
 したがって、状況はきびしいかもしれませんが、悲観することはありません。しっかり管理していけば乗り切れると思います。
そこでまず、現時点ですべきことは年収300万円になっても、毎月の収支で赤字を出さないよう家計を見直すことです。正直、これだけ収入が落ち込むと、そこから貯蓄を捻出するのは難しいはず。
でも、しばらくはそれでも構いません。貯蓄は「できるとき」と「できないとき」があります。
 無理に貯蓄をして、生活費が足りなくなるというのはおかしな話です。少なくとも、状況が改善(妻の収入アップや子どもの小学校入学)するまで、貯蓄はストップしてもいいのです。
 アドバイス2:ドラスティックに支出も見直していく
 仮に年収300万円となった場合、月額は25万円。現在の家計支出が月額32万5000円ですから、単純に試算すれば、毎月7万5000円の赤字となります。したがって、その分、支出を削る作業が必要になります。
 何を削るかは、その世帯が削れるものということになりますが、何にせよドラスティックに見直さなくてはなりません。
 たとえば保険ですが、夫の死亡保障額4200万円は半分に削っていいでしょう。この保険が定期保険か定期付き終身かは判断できませんが、定期部分を減額します。
 また、学資保険のうち、満期金180万円の方は一括払いにしてもいいと思います。掛け金の支払いがなくなるので、毎月のフローを新たに生む上、一括払いにしたことで学資保険の利回りもアップするからです。
 支出費目で気になるのは、趣味娯楽費3万円、家族のこづかい2万円、雑費1万5000円の3つ。それぞれは大きな額ではないかもしれませんが、トータルすると6万5000円。月間支出の20%にあたります。ここは手を付ける余地があると思います。
 また、現在クルマとバイクをお持ちですが、バイクは手放せないでしょうか。車両費の維持費がある程度削減できます。
 アドバイス3:今は教育資金づくりを優先すればいい
 ご心配の教育費について考えてみます。
 進路によって学費は異なりますが、高校までは公立、大学は私立文系とした場合、高校までの学費は毎月の家計で負担するのが基本ですから、事前に用意すべきは4年間の大学費用。1人400万円×2人分(入学金、授業料等)となります。
 学資保険で約半分が用意できます。残り400万円は、手持ちの貯蓄をよほど大きく減らさない限り、十分用意が可能。その意味でも、これまで頑張って貯蓄したことが、今後のマネープランに十分活かされているといえるのです。
 また、相談の中に、「介護費用300万円」「葬式代170万円」とありますが、もちろん、かかる金額を情報として知っておくことは必要でしょう。しかし、今から意識する必要はありません。老後資金も然り、です。
 下のお子さんはまだ生後9カ月。資金には用意する順番があります。何もかも一度には無理なのです。
 今は、減収に備えて家計支出を抑え、手持ちの貯蓄を取り崩さないことが結果的に教育資金づくりにつながるのですから、それを第一に考えるべきです。
 加えていうなら、しんたろうさん自身、収入アップのために転職という選択肢もあっていいのでは。40歳はまだ遅くはありませんよ。
 教えてくれたのは……深野 康彦さん
 マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。
 取材・文:清水京武」
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