🚷11〉─1─40代独身男が政府の少子化対策に待った。「オレたちは金がないから結婚しないわけじゃない!」~No.57 

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 2023年3月20日 YAHOO!JAPANニュース 集英社オンライン「〈40代独身男が政府の少子化対策に待った!〉「オレたちは金がないから結婚しないわけじゃない!」トラウマ男・高望み男・神経質男たちの魂の叫び
 公務員の杉田さん(撮影・集英社オンライン)
 2月に厚労省が発表した人口動態統計で「'70年代前半は200万人程度」だった出生数が、今年度は「統計開始以来初の80万人割れ」という衝撃的な数値が明らかになった。2011年以降、加速する少子化を食い止めるために、岸田文雄総理は「異次元の少子化」対策の柱として児童手当など経済的支援の強化(=バラマキ)をうたっているが、はたして未婚者が結婚しない(できない)のは金の問題だけなのか? その叫びを聞いた。
 【画像】「金だけじゃない」結婚しない理由を告白してくれた“独身おじさん”たち
 集英社オンラインでは独自に未婚の30代から40代男性を取材し、自身がなぜこれまで結婚しなかったのか、あるいはできなかったのかを自己分析をしてもらった。そこには「金だけじゃない」様々な彼らなりの葛藤があった。
 まずご登場いただくのは“トラウマ男”。都内で駅係員として働く吉田さん(仮名・48歳、年収1000万円)は言う。
 「30代半ばで1年間付き合った女性と万全を期したつもりでディズニーでプロポーズしたのですが、まさかの玉砕。理由は今もわからない。それがトラウマで以降、一般の女性とは深い関わりを持たずに生きてきました。40代半ばに20代前半の吉原の風俗嬢に入れ込んだものの、店通いとLINEの関係だけで店外デートには持ち込めず、店を辞めたと同時に返信もなくなり(たぶんブロックされました)、かなりショックで……もう女性に本気で入れ込むことはないと思います」
 吉田さんは「独身でお金に余裕もあるため今は吉原の高級ソープで発散」「たまに部下と一緒にお酒を飲みながら野球観戦すること」だけを生き甲斐に生きているという。
 お次は「美人でスタイルがよくて優しい女性でないとダメという思考が結婚を遠ざけた」と自己分析する“高望み男”、公務員の杉田さん(仮名・40歳、年収800万円)だ。 
 「30代前半までは合コンにも行きまくり、友達の紹介や友達の奥さんのお友達を紹介してもらうなど出会いにも積極的でした。だけどいつもデート止まりで交際には至らず。たぶん美人でスタイルよくて優しい女性でないとダメという自分の理想の高さが原因です。でもそれくらいいい女性じゃなきゃ、無理に誰かと付き合う必要もないと思ってます。妥協した相手と結婚してお金がかかるくらいなら、若くて可愛い風俗嬢に相手してもらった方がいいかな。実家に住んでいるから家事はしなくていいし、お金は貯まるし、パチスロと風俗に専念できるこの生活が楽ですね……」
 これまで理想を追い求めてきた杉田さんには、結婚への希望も焦りもない。決して「金がないから結婚しない」わけではないのだ。
 「Supremeおじさん」という言葉をネットで見かけて敬遠
 そしてお次は「飽きっぽさが原因で結婚まで至らなかった」という“飽きっぽい枯れ男”こと都内会社員の深田さん(仮名・43歳、年収650万円)。
 「これまで恋愛もそれなりにしてきました。でも一人の人と一緒にいることに飽きてしまうんです。気持ち的にも肉体的にもだし、最終的には一緒にいるのが苦痛になって別れる、を繰り返してきました。そのうち30代後半くらいから、なんか自分が率先して頑張らないといけない状況にじわじわと陥っていくのを感じるようになった。飲み会で出会った若い子を食事や飲みに誘って数回行っても、いつの間にかLINEが途絶えることが増えて。前はそういうことがなかったからショックでしたね。今はしばらく彼女もいないけど、もう気にならなくなっちゃったなー」
 元々、趣味だったストリートブランド「Supreme」などにお金をかけていたものの、これを揶揄する「Supremeおじさん」という言葉をネットで見かけてからは敬遠するようになったという。
 次第に趣味にも興味が薄れ「今は退屈ですね」と苦笑いする深田さん。「結婚はもう無理だと思う」と諦めている様子だ。
 その一方で「そもそも結婚の必要性を感じないんだよね」と断言するのは都内タワマン住まいの吉川さん(仮名・40歳、年収2000万円)。料理も掃除も徹底的にやらなければ気が済まない“神経質男”だ。
 「独身おじさんって意外と綺麗好きが多いんですよ。そういう人には奥さんがいても面倒くさいだけだよ。昔から思ったことを口にしちゃうし、相手の言うことを聞くのは嫌。そのせいで女の子は『デリカシーがない』と離れていった感じです。結婚はできないんじゃなくて、すると大変なのがわかるからしないんですよ。周りを見てたって、男から聞くのは家庭や奥さんの愚痴ばかり。岸田さんは少子化対策としてお金を配ればいいと言うけどさ、お金がなくて結婚できない人間ばかりじゃないんだよ。独身者にも多様性があることをわかってほしいな」
 もちろん、結婚の酸いも甘いも味わった上で、ひとり身を選択する男性もいる。2度の結婚と離婚を経て「独身最強を豪語する男」は埼玉県在住の建築会社役員の佐藤さん(仮名・40歳、年収1200万円)だ。
 「18歳の時と25歳の時に2度結婚して2度とも離婚しました。両方とも子供がいなかったので決断も早かったですね。2度の結婚・離婚を経て思ったのは、自由に金が使えなくなると言うこと。やれ貯金をしないと不安だ、家を買うため貯金しなきゃと言われる割に、やれ外食だなんだで1人でいた時より出費は増える。それに奥さんよりも夜のお店にいる若い子の方が断然可愛く見えちゃって。以前から夜の店に入れ込んでしまう癖があって。それで帰りが遅くなれば化粧っ気のない奥さんに怒られ、家に帰るのが苦痛になって……の繰り返しでした。今では恋愛や結婚をしたい気持ちはないし、子供がほしいとかも思わない。好きなことして楽しく生きていくのが一番です」
 そう言う佐藤さんだが、最後にこぼした「でもたまに、何のために生きてるかはわからなくなる時もありますね」という言葉が印象的だった。
 金があっても結婚しない(できない)、あるいは必要ないと思う男たち。そこには金銭的な問題だけでなく様々な思いがあった。日本が抱える未婚化、そして少子化の問題解決の糸口は、未だ見えないままである。
 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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