🚷9〉─2・F─大独身時代。日本人男性で結婚できるのは高学歴・大都市在住・大企業勤務だけ。~No.54 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
  2023年11月15日 MicrosoftStartニュース 現代ビジネス「結婚できるのは高学歴・大都市在住・大企業勤務だけ…『大独身時代』到来で日本に待ち受ける「ヤバすぎる未来」〈地方都市崩壊〉〈孤独死急増〉
 かつてあたり前だった結婚も、いまや若者には「重荷」でしかない。2040年、人口の半分が独身者になり、そのほとんどを高齢者が占める―「大独身時代」を迎える日本を襲う、悲劇の連鎖とは。
 前編『「年収1000万以上ないと『東京で子育て』は不可能」「マクドナルドは贅沢」日本の若者が『結婚』『出産』を諦めざるをえない「ヤバすぎる理由」』より続く。
 「見た目がよくカネもある」人しか結婚できない
結婚へのハードルが上がっているのは、厳しい台所事情のせいだけではない。男も女も「人生をしくじりたくない」と思うあまり、相手にあまりにも高い要求を課すようになっていることも、もうひとつの要因だ。
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 「男は度胸、女は愛嬌」。かつてなら、夫に求められるのは収入で、妻に求められるのは容姿や包容力と相場が決まっていた。ところがいまでは、男も女も関係なく「見た目がよくカネもある」ことが結婚のための条件になってしまった。独身研究家の荒川和久氏が話す。
 「'21年の出生動向基本調査によれば、女性が結婚相手に求める条件として、『経済力』は92%と例年通り高い水準になっているうえで、『容姿』が過去最高の81%となったのです。つまり現代の男性は、経済力だけでなく容姿まで求められるようになっているのです」
 昨今、婚活市場では結婚相手に望む「現実的な収入」として、年収500万円と回答する人が多い。しかし、これは実際には、3人に1人しかいない高所得者なのだ。
 結婚が消えれば「地方」が消える
 このまま結婚できない若者が増えていけば、'40年には日本の人口の半分を独身者が占めると推計されている。20年後の日本は、身寄りのない孤独な高齢者で溢れかえる。結婚というシステムの死によって、医療・福祉・社会インフラが連鎖的に麻痺、崩壊してゆく―。それこそが、待ち受ける「大独身時代」の日本の姿だ。
 「これから結婚できるのは、高学歴、大都市在住、大企業勤務の人だけになる。反対に低学歴、地方在住、中小企業勤務、非正規雇用の人たちはますます結婚できなくなる。彼らを待ち受ける未来は悲惨です。対策を練る政治家や官僚は恵まれた環境で暮らす層ばかりですから、そういった人たちに向けた高等教育、結婚支援は視野に入っていないのです。
 東京に出なければ成功のチャンスがないので、地方からは若く、優秀な人たちが消えていく。すると、入学者が集まらない地方都市からは大学が消える。いまの18歳人口が約110万人で、0歳人口が78万人。20年後に現在と同レベルの進学率を維持し、約6割が大学に進学したとしても、大学数はおよそ3分の1まで減り、さらに若者が地方を去っていく悪循環に陥るでしょう。
 今後はある程度の規模の地方都市でさえ、医療などのサービスが受けられなくなり、『限界集落』と化していくかもしれません」(前出・山田氏)
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 ひとり身で面倒を見る家族がおらず、公的なサポートを受けられない―そんな独身者たちを待ち受けるのが、孤独死である。
 「日本の福祉システムは、家族がいる前提でなんとか回っている状態です。だから、生涯未婚者に対するサポートが崩壊するのは目に見えています。昔ながらの地縁に基づいたコミュニティも消滅しつつありますし、血縁があっても関わりが希薄になっていれば、身寄りのない状態で死亡する可能性が高くなります。すでに遺体が長期間放置されるケースが増えています」(前出・荒川氏)
 介護サービスも「ぜいたく」品に
 であれば、現役時代にせっせと貯めた老後資金で訪問介護を受けたり、老人ホームに入ればいいではないか、と思うかもしれない。
 しかし、いまのような手厚い介護がこの先も受けられるというのは、幻想だ。
 「将来は恋愛や結婚と同様に介護サービスも高所得者しか享受できない”ぜいたく”品になっていくでしょう。
 未婚の高齢者が増えていくわけですが、介護の担い手は少子化でどんどん減っていきます。移民にも頼れません。なぜなら、この国で介護事業に従事するのは割に合わない。オーストラリアでは介護資格を持っていれば、日本の3倍以上の給料をもらえるのですから」(前出・山田氏)
 孤独な人々が激増すれば、世の中は荒み、不安定になってゆくのが道理だ。老親が認知症などの要介護状態になれば、仕事との両立は難しく、経済的にも困窮していく。介護殺人に走って「親子共倒れ」になるケースが続出する恐れがある。
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 '16年11月、80代の母親を50代で独身の息子が絞殺するという事件も実際に起きている。彼はうつ状態で、取り調べには「介護に疲れた。限界だった」と供述している。
 ひとりひとりが自立して、他人に頼らず強く生きる―。そんなスローガンのもとで日本人は「結婚」という古臭い制度に見切りをつけた。だが、その先にある未来は、どうやらあまり明るいものではなさそうだ。
 「週刊現代」2023年11月11・18日合併号より

 この先に待ち受ける「大独身時代」を回避するべく、日本政府も様々な手を打ってきた。関連記事『「日本の少子化対策」は「ほとんど効果がない」…過去数十年で世界中のデータで明らかになった「衝撃の事実」《必要な税金は毎年3.5兆円》』では、これまで行われてきた政策の効果を検証している。
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 若い女性が結婚相手男性に求める三つの条件とは、昔は高学歴、高身長、高収入であったが将来は高学歴・大都市在住・大企業勤務である。
 日本人男性は、結婚できる裕福な少数派と結婚できない貧困の多数派に二極化してゆく。
 現実的合理的打算的な日本人が増える事で、結婚はお互いが相手を思いやる「愛」では成立しなくなる。それは、日本民族が古代から受け継いだ結婚観であった。
 現代の日本人は、歴史はもちろん文化・伝統や宗教・神話を持たない未来の日本人へと変貌し始めている。
 日本人女性は、「金色夜叉」の時代からダイヤモンドや金を幸福への切符として追い求めていた。
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 日本人男性は、働きアリとして女王アリにエサを運び、奉仕する。



 8月31日 PRESIDENT WOMAN SOCIAL「この条件がある男性は結婚しやすく離婚しにくい
 表立って言う女性は少ないが…「高学歴」「高収入」「高身長」のうち、昔より一層強化された"結婚の条件"とは
 佐藤 一磨 拓殖大学政経学部教授
 佐藤 一磨 (さとう・かずま)
 かつて女性が男性に求める結婚の条件とされた「3高」は今も健在なのか。拓殖大学教授の佐藤一磨さんは「3高は、結婚相手の条件として真っ先に女性の口から出てくるものではなくなった。しかし既婚率を調べると、明らかに3高の男性のほうが高いという現実がある。3高の中には、近年さらに強化された条件もある」という――。
ビーチでウェディング写真=iStock.com/imacoconut
 ※写真はイメージです
 どんな人が結婚しやすいのか
 どのような人だと結婚しやすのか。
 この疑問は、シンプルながらも今パートナーを探している人にとって、大変気になるものです。また、晩婚化・非婚化が進み、それらが少子化の原因の1つだと考えられている日本全体でみても、その答えは非常に興味・関心を集めるものだと言えるでしょう。
 「どのような人だと結婚しやすのか」という問いに対して、バブル華やかなりし頃、「3高」という条件をそろえている男性ほどモテるし、結婚できると言われていました。この3高とは、「高学歴」「高収入」「高身長」です。頭がよく、お金があり、身長も高い。確かにモテそうですし、結婚相手としても申し分ないでしょう。
 新条件「3C」「3平」とは
 この3高ですが、女性が男性に求める条件として納得できるものの、バブル崩壊以降、徐々に人々の口に上らなくなり、ゆっくりと姿を消していきました。フリーライターの武藤弘樹氏によれば、3高の後に、「3C」や「3平」といった新しい条件が登場してきます(*1)。3Cとは、「comfortable(十分な給料)」「communicative(価値観が一緒)」「cooperative(協調的)」です。また、3平とは、「平均的な収入」「平均的な容姿」「平穏な性格」の3つです。3Cや3平は、バブル崩壊以降に徐々に沈みゆく日本経済の状況を反映した新しい基準だったと言えるでしょう。
さて、経済学の観点から見ると、3Cや3平といった基準より、3高のほうが説得力が高いように思えてきます。というのも、3高の要素はいずれも労働市場で高く評価されるものであり、結婚相手としても高い評価につながると考えられるためです。しかし、昨今、3高が必ずしも結婚相手の基準として真っ先に出てくるものではありません。この理論と現実のギャップは気になるところです。
 そこで、今回は今でも3高の男性ほど結婚しやすいのかという点を調べてみたいと思います。
 学歴が高い男性ほど婚姻率が高い
 まず、学歴と結婚の関係を見ていきたいと思います。
 学歴と結婚の関係を考える際、「どの時点での婚姻状況を見るのか」という点が重要になります。というのも、学校を卒業する時点が早い人ほど、早めに結婚してしまうからです。高卒のほうが大卒よりも早くに働きだすため、結婚のタイミングも早くなるというわけです。このため、ほとんどの人が学校を卒業している20代後半以降の学歴と結婚の関係を見るのが適切でしょう。
 この点を考慮した研究結果を見ると、高学歴層(大卒以上)のほうが、婚姻率が高くなると指摘しています(*2)。また、独身研究家の荒川和久氏は、2020年の国勢調査を用いて、30歳以降になると大卒以上の男性の方が高卒以下の男性よりも未婚率が低く、結婚しやすいと指摘しています(*3)。
 これらのことから、今でも高学歴男性ほど結婚しやすいと言えるでしょう。
 収入が高い男性ほど婚姻率が高い
 次に収入と結婚の関係を見ていきましょう。
 収入と結婚の関係はシンプルです。高収入の男性ほど、結婚相手として魅力的に見えます。このため、高収入の男性ほど婚姻率が高くなると予想されます。
 実際のデータを見ると、この関係を明確に確認できます。図表1は男性の年収別の婚姻率を示しています。図中では25~29歳、30~34歳、35~39歳のそれぞれの推移を見ていますが、いずれの場合も明らかに年収の上昇とともに、婚姻率が上がっています。
 【図表】男性の年収別の婚姻率
 また、図表2では関連する指標として、男性の雇用形態別の婚姻率を示しています。この図の結果もシンプルで、正社員ほど、年齢が上がるとともに婚姻率が順調に上昇します。これに対して非正社員の場合、年齢とともに婚姻率が上がるものの、その上昇幅は正社員の半分以下です。
 【図表】男性の雇用形態別の婚姻率
このように、正社員と非正社員では婚姻率に大きな差が生じてくるわけですが、その大きな原因は収入です。正社員の場合、年齢(勤続年数)とともに収入が増加する傾向が強いですが、非正社員の場合、年齢(勤続年数)が上がっても収入はほぼ増加しません。これによって正規・非正規間の収入格差が増大し、結婚にも大きな影響を及ぼすと考えられます。
 ちなみに、学術的な研究でも、収入が高いほど婚姻率が高くなると指摘されていますし(*4)、非正社員で働く場合ほど、婚姻率が低下すると指摘されています(*5)。また、学校を卒業した後の初めての仕事が非正社員の場合、その後に結婚しづらくなるとも指摘されており、影響が長期にわたることがわかっています(*6)。
 これらの結果をまとめると、今でも高収入男性ほど結婚しやすいと言えるでしょう。
 身長が高い男性ほど婚姻率も高いし、離婚率が低い
 最後に身長と結婚の関係を見ていきましょう。
 高身長の男性ほどモテるし、結婚できるというのは、「まあそうかな」と賛同していただけるかと思いますが、この点を明確に検証した学術論文は限られています。この点に関する日本の貴重な研究に、西南学院大学の山村英司教授らの論文があります(*4)。この論文では、「男性の身長が高いほど婚姻率が高いのか」そして「その影響は時代によって変化しているのか」という2点を検証しています。
 分析の結果、興味深い2つの事実が明らかになりました。
 1つ目は、身長が高い男性ほど婚姻率が高くなるだけでなく、離婚率も低下することがわかったのです。その影響の大きさは、身長が1%増加した場合、婚姻確率が約0.7%増加し、離婚確率が約0.2%低下するというものでした。
 身長測定写真=iStock.com/chameleonseye
 なぜ身長が高いと婚姻率が上がり、離婚率が下がるのでしょうか。これには2つの理由が考えられます。1つ目は、身長が高いほど所得が高くなるという比例関係が確認されており、結婚し続ける経済的なメリットがあるためです(*7)。2つ目は、身長が高いほど身体的な魅力が高いため、結婚し続ける心理面のメリットがあるためです。
 身長の影響は近年強くなっている
 分析によって明らかになった2つ目の結果は、身長が高い男性ほど婚姻率が高くなるという傾向が近年より強くなっているというものでした。
 山村教授らは1965年よりも前に生まれた男性と、1965年よりも後に生まれた男性を比較し、後者の男性ほど身長の影響が強くなることを明らかにしました。
 具体的には、1965年よりも前に生まれた男性の場合、身長の1%増加によって、婚姻確率が約0.6%増加していました。これに対して、1965年よりも後に生まれた男性では、身長の1%増加によって、婚姻確率が約1.1%増加していたのです。世代の違いによって、約1.8倍の差が生まれていました。
 この分析結果に対して山村教授らは、女性の好みがより身長の高い男性に傾いたのではないかと指摘しています。
 いずれにしましても、今でも高身長男性ほど結婚しやすいと言えるでしょう。
昔と比べて身長が高くても女性の婚姻率は下がらない
山村教授らは、女性の身長と婚姻率の関係についても分析しています。彼らの分析によれば、身長と結婚の関係が世代によって変化していることがわかりました。
 具体的には、1965年よりも前に生まれた女性の場合、身長の1%増加によって、婚姻確率が約0.6%低下していたのですが、1965年よりも後に生まれた女性では、身長と婚姻確率には明確な関係が確認できなかったのです。
 この結果から、昔は高身長が女性の結婚に不利に働いていたのですが、近年ではその傾向が弱まったと言えるでしょう。
 性別役割分業意識が今よりも強かった時代では、身長が相対的にやや低めの女性が好まれていた可能性があり、近年ではその傾向が和らいでいると考えられます。
 婚姻届写真=iStock.com/shirosuna-m
 表立って言われないだけで「3高」は今でも健在である
 以上の検討結果から、今でも「3高」は健在であると言えるでしょう。「高学歴」「高収入」「高身長」の男性ほど結婚しやすいという傾向は、変わっていません。
 ただ、それでも結婚相手に求める条件として「3高」が明確に挙がっていないわけですが、おそらく「3高」が結婚相手としての基本条件であり、ハッキリと言う必要もなくなったということなのかもしれません。
(*1)武藤弘樹, 2022, 「結婚相手に求める条件は「3高」「3C」から「YSK」へ?翻弄され続ける男たち」ダイヤモンドオンライン, .
(*2)①加藤彰彦, 2011,「未婚化を推し進めてきた2つの力:経済成長の低下と個人主義イデオロギー」『人口問題研究』67(2): 3-39.
②佐々木尚之,2012,「不確実な時代の結婚:JGSSライフコース調査による潜在的稼得力の影響の検証」『家族社会学研究』24(2): 152-64.
(*3)荒川 和久, 2022, 「生涯未婚率『学歴』だけでこうも違う過酷な現実 親の収入低いほど子の未婚率が高いという衝撃」東洋経済オンライン,
(*4)Yamamura, E., Tsutsui, Y., 2017. Comparing the role of the height of men and women in the marriage market, Economics & Human Biology, 26, 42-50.
(*5)永瀬伸子, 2002, 「若年層の雇用の非正規化と結婚行動」『人口問題研究』 58(2); 22-35.
(*6)酒井正・樋口美雄, 2005, 「フリーターのその後─就業・所得・結婚・出産」『日本労働研究雑誌』535; 29-41.
(*7)Case, A., Paxson, C., 2008. Stature and Status: Height, Ability, and Labor Market Outcomes. J Polit Econ. 116(3), 499-532.
 佐藤 一磨(さとう・かずま)
 拓殖大学政経学部教授
 1982年生まれ。慶応義塾大学商学部、同大学院商学研究科博士課程単位取得退学。博士(商学)。専門は労働経済学・家族の経済学。近年の主な研究成果として、(1)Relationship between marital status and body mass index in Japan. Rev Econ Household (2020). (2)Unhappy and Happy Obesity: A Comparative Study on the United States and China. J Happiness Stud 22, 1259–1285 (2021)、(3)Does marriage improve subjective health in Japan?. JER 71, 247–286 (2020)がある。
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