🚷62〉─2─地方移住先で上から目線を炸裂させ地域で嫌われるワガママすぎる都会の移住者達。~No.234No.235 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 2024年3月16日 YAHOO!JAPANニュース 現代ビジネス「​大迷惑…!ブームに乗って地方に移住した「ワガママすぎる都会の移住者たち」の実態
 失敗事例は田舎のせいだけではない
 コロナ禍以降、テレビや雑誌、ネットなど各メディアで、都市部の密集した暮らしから、人口の少ない地方へ移住する、いわゆる「コロナ移住」という言葉をよく目にする。
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 リモートワーク・テレワークが導入され、勤務地以外のどこで暮らしていても仕事ができる環境になったことは非常に大きい。過疎に直面する地方自治体にとっては、田舎の良さをPRする絶好の機会である。
 しかし、ちょっとした移住ブームのおかげで、にわか田舎ファンが増え、各地で迷惑をかけているという事例をよく耳にする。
 何年もかけて地方移住を検討している人と、最近になって急速に地方移住に興味を持った人では性質が違うので、受け入れ側としては慎重にならざるを得ない。
 自治体の窓口の相談に来た人に対しては、担当職員などが注意点などを伝えることで未然にトラブルを防いでいるが、ネット上で手ごろな空き家を見つけ、いきなり縁もゆかりもない土地へ飛び込む人には伝えようがない。
 都会も地方も日本であり、法律は同じだ。しかし、文化は全く違う。それを理解せずに飛び込むと、いろいろな摩擦が生じる。
 筆者自身、移住者であり、長年受け入れ側と移住希望者のコーディネートをしているが、当然一方だけが悪いということはない。
 地方移住の失敗事例というと、移住先・田舎の方に問題があると思われがちだ。実際、ネット検索で上がってくる失敗事例は、田舎の人は閉鎖的で受け入れてくれないなどといった、田舎が悪いという意見が多い。
 そこで今回は、移住者自身が原因となる失敗の実例、「田舎のこういうところに気をつけて」ではなく、「移住を考える当人自身のこういうところは気をつけて」という角度から紹介したい。
 あなたはお客様ではない
 2011年の東日本大震災以降、消費するだけの生活に疑問と不安を抱いた若者の間で「田園回帰」がはじまったことと、第二次安倍政権が打ち出した地方創生により、各自治体は移住者誘致に積極的に取り組むようになった。
 移住PRと観光PRは似て非なるものであり、良い面だけでなく、悪い面も伝えないといけないのだが、移住PRのノウハウがない自治体は、観光さながらのPRを行った。
 移住者は客ではない。まちの住民となるのだ。しかし、受け入れ側がそんな調子だから、移住をあたかも観光のように錯覚する移住希望者が増えてしまう。
 役場窓口の担当者に対して「移住したらどういった優遇をしてくれるの?」や「あなたたち、移住してほしいんでしょ?」といった、お客様目線の移住希望者は珍しくない。
 百歩譲って、担当者相手だけならまだしも、地域住民に対しても同様の接し方をする。地域に新しい仲間が増えたと思っていたら、お客様扱いしろと要望してくる。
 このような「サービス依存症」の人に移住されれば、地域住民は困惑してしまう。関わりたくないと思うのも無理はない。
 また、サービス依存症が重症だと、近所からのおすそわけにも感謝が薄い。おすそわけは当たり前ではない。もらったなら、何かしらの形で感謝の気持ちを表すのは当然だ。上げ膳据え膳のサービスを求めるなら、都会から出ないほうが良いだろう。
 移住関連の記事で「田舎に住めば、おすそわけがもらえます!」とよく目にする。
おすそわけをもらったらお返しをする。大人として自然な対応だ。お返しといっても、近所周辺の草刈りや、相手が高齢者なら重い手荷物を運ぶのを手伝うなど、そんなことで構わない。
 地域住民となったのだ。客ではないのだから、してもらうことばかり考えず、受け入れてくれた人々の善意を大切にして欲しい。忙しくて何も出来ないときもあるだろう。だからこそ常に感謝の気持ちを忘れてはいけない。おすそわけをすることが当たり前の地域に入ったのなら、されるのが当たり前にならず、することが当たり前にならないといけない。
 しかしなかには、自分たちの方が優れているとでも言うかのように「上から目線」で地域住民と接する移住者たちもいる。その実態については、【後編】「地方移住先で「上から目線」を炸裂させ、地域で嫌われる「都会からの移住者」の残念な実態」でお伝えしよう。
 泉谷 勝敏(ファイナンシャルプランナー
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 3月16日 YAHOO!JAPANニュース 現代ビジネス「地方移住先で「上から目線」を炸裂させ、地域で嫌われる「都会からの移住者」の残念な実態
 泉谷 勝敏ファイナンシャルプランナー
 コロナ禍で生まれた地方移住ブーム。しかし、ブームに乗って準備も十分にしないまま、移住に失敗する人もいる。なかには、地方に対してどこか「上から目線」の態度をとる人もいるという。
 【前編】「大迷惑…!ブームに乗って地方に移住した「ワガママすぎる都会の移住者たち」の実態」
 今はただの人
 これも全国的に多いのだが、都会出身の自分は、田舎で暮らす人より優れていると思い、上から目線で接する人だ。
 実際に大手企業で実績を積んだ人もいれば、都会出身というだけで威張る人もいる。
 「そんなやり方ではダメだよ。東京ではさあ、こういうやり方をするんだよ」
 などと、いちいち都会出身をアピールして、一目置かれたいのだ。さらに付け加えると、口は出すが、地域行事には参加しない。「自分は知恵を出すから、知恵を出せない人が動けばいい」と言い出す。
 そういった態度に反発する人もいれば、見下され、劣等感に見舞われる人もいる。当人が希望する、羨望のまなざしで見る人はゼロだ。
 このご時世に、田舎を下に見て、自分の尊厳を維持しようとする様は非常に滑稽である。
 企業の名前、企業から与えられた肩書によって、威張り散らすことができたのは過去の話であるにもかかわらず、移住してもそうした考え方を捨てきれず、未練たらしく過去の威光にすがろうとする。
​ 移住する段階で、全てを捨てて一から積み上げることが嫌ならば、会社を辞めず留まればよい。そうすればずっと太鼓持ちにちやほやされるだろう。
 定年した後でも「成果」をほめてほしいのならば、起業でもして自分で社長の肩書でも持てばよい。会社内で大した実績を築くことができず、人望もない人ほど田舎に来てこういう振る舞いが強い傾向にある。
 筆者が知る移住者に、誰もが知る上場企業の元社長がいるが、全く偉ぶることがないどころか、経歴を知る人が地域にいない。本人が素性を明かさないからだ。素性を明かすことにより、地域住民との間に距離がうまれるのを懸念しての対応だ(面倒な役を避けたいという思いもあるだろうが)。
 人はコミュニティに属したら、その中で認められたいという承認欲求が働く。その心情は人の性ではあるが、悪目立ちをする必要はない。
 小さなコミュニティではやっかみが生まれやすい。移住者というだけで目立ってしまうし、好奇の目で見られることもある。都会から移住したというだけで、裕福なのではと思われているところに、上から目線で過去の話をすれば、やっかみの対象となるのは必然である。
 過去の肩書で威張り散らそうとするのは、非常に器の小さい行為だ。都会での経験が本物ならば、多くを語らずとも、日々の言動の積み重ねが、周囲からの信頼になってあらわれるだろう。
 また、利益追求・効率性・生産性向上が染みついた人から見れば、田舎はムリ・ムダ・ムラがとても多いと感じるだろう。田舎において分刻みで行動している人など稀である。それは農家や漁師が時間に合わせるのではなく、自然に合わせて暮らしているからだ。田舎に移住して、都会同様の暮らしぶりを求めるより、スローライフと呼ばれる暮らしを求める方が心にとって健全である。
 都会から見れば、何もない田舎はちっぽけだろう。しかし、田舎の大きな自然から見れば、人そのものがちっぽけである。背伸びしたところで、ちっぽけな存在は大きく見えないのだ。
 田舎はテーマパークではない
 田舎暮らしに興味・関心を持つきっかけとして、テレビや雑誌を見てという人は多い。最近はネットで情報収集する人が増えているが、テレビが映し出す田舎暮らし像のイメージは依然として強い。
 全国各地のいろんな移住者が充実した暮らしを送っているのを見れば、夢も膨らむだろう。憧れる暮らしを見て、自分を投影する。田舎暮らしを考えるきっかけには、筆者もわかりやすくて良いと思う。
 田舎に移住して、都会で出来ないことにチャレンジしたり、セカンドライフ謳歌することはとても素晴らしいことだ。
 しかし、当然ながら何をしてもOKというわけでない。なぜなら、その土地で暮らしている地元の人々がいるからだ。
 土地柄にもよるが、田舎の人全員が移住者にウェルカムとは限らない。よくわからない人がいきなり引っ越してきて好き勝手を始めたら、拒絶反応を起こすのは当然だ。むしろ、好き勝手をはじめられたら、ウェルカムな人まで拒絶反応をおこしてしまうだろう。
都会で暮らしているのと同じように(?)、権利を主張するのは、田舎ではやめておいた方がよい。
 都会のマンションなら、隣の顔も名前も知らず「個」でも生きていけるが、田舎は違う。都会のようにお互い干渉せずにいるのが当たり前とはいかない。
 都会と比べて人が少なく不便だからこそ、支え合い・相互扶助が必要であり、その要素が強く残っているのだ。
 田舎は楽しいこと、自分のやりたいことが実現できるとはいえ、移住者のために用意されたテーマパークではない。そこで昔から長く暮らしている人が、生きていくために作り上げてきた土地なのだ。
 自分のやりたいことを主張はするが、地域住民の言い分には聞く耳を持たない。さらに論破しようとする。このようなことが全国各地で起きている。
 人が減って消滅の危機に直面している田舎だとしても、傍若無人・地域の昔からのルールを無視するような行動を取られるくらいなら、お断りしたくなるのは当然だ(むしろ地方側は「勝手なことをされたら周囲が迷惑する」と断るべきだ)。
 理解のできないモノを強制的に押しつけられると、人は苦痛に感じ、ストレスとなるが、それは移住者だけでなく田舎の人たちも同じだ。
 その昔、田舎の暮らしを紹介する某有名番組に出演した高齢者が、TVを見てきたお客にイメージと違うと言われ、「ここはアンタらの楽園と違う! ワシの楽園や!」と言い放っていた。その通りである。
 「田舎は移住者を受け入れない」という前に、まずは移住者が移住先のことをしっかりと理解するべきだ。田舎を自分のために用意されたテーマパークのように思い、地域住民に対し、自分を楽しませるキャストのように接するのではなく、自分自身の暮らし方を田舎に合わせることによって、ありのままの田舎を楽しんでほしい。
 地方移住を失敗しないためには
 よく言われるように、「閉鎖的な田舎」「移住者に厳しい地方」というのも、実際にあるにはある。移住者に対し、「どうして不便な田舎に移住してくるのか」と思う人は少なくない。移住者が少ないまちでは特にその傾向にある。なので、閉鎖的なまちを選ばなければよい。選ばないようにするためには、移住する前に何度も足を運べばよい。しかし、その時間と労力を惜しむ人が驚くほど多い。おそらく都会の引っ越し感覚なのだろう。
 また、年齢を重ねるにつれ、平和な日常に変化を求めない、変化を恐れるようになる人は多い。これは自分自身に置き換えて考えれば理解できる心理だろう。誰だって、得体の知れない人が隣に引っ越してきて、勝手気ままに振る舞えば、文句の一つも言いたくなる。それは過疎に直面し、地域住民を増やしたいと考える田舎だって同じである。これに関しては、閉鎖的云々ではない話なので、誰にでも理解できる心情だろう。
 インターネットで検索すれば、地方移住に関連したサイトがたくさんヒットする。それらを見れば、移住者誘致に積極的な自治体や団体というのがわかるはずだ。それらである程度候補地をピックアップし、窓口担当者と会話をすれば、足を運ばずとも情報収集ができ、さらに絞り込みができる。
 また、自治体によっては、移住体験ツアーなど様々なプログラムを実施している。必要な情報が網羅されているこのような企画は、田舎を知るうえで効率的であるため、ぜひ利用していただきたい。
 いろいろ失敗の実例を挙げると「じゃあ田舎で何もするなということか」と思われるかも知れない。
 当然、誤解である。せっかくの田舎暮らし、今までと違った暮らしをはじめたくなるだろう。ぜひ新しいことにチャレンジして欲しい。ただし、地域住民に迷惑をかけるようなことはやめていただきたい。迷惑をかけなければ自由である。
 要するに、好き勝手がいけないのだ。自由と勝手は違う。この辺は都会でも常識である。
 受け入れる地域側にも言えることだが、自分の意見を主張する前に、尊重すること、お互いの折り合いを見つけることが円滑に回る要素である。お金で解決するサービスが行き届いていない田舎は、共存・共生社会である。
 田舎の人々は、どんな人がやってきたのか不安な気持ちを持っていても、基本的には移住者に興味を持っており、地域の力になって欲しいと願っている。地域行事に関心がない、参加しないというのではなく、地域の文化・歴史に関心を持って欲しい。それも含めて田舎暮らしなのだ。
 しっかりと移住先のこと、そこで暮らす人々のことを理解し、自分自身のことを理解してもらって、やりたい事を応援してもらえる関係を築いていってほしい。
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