🌁39〉─3・B─若く優秀な日本人は低賃金・過重労働のブラック日本から海外へ逃げ出している。~No.164 

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 少子超高齢社会の日本に残るのは、おじさん、シニア、三流以下の若者達で、破壊的イノベーションも新生リノベーションも起きず、日本の再生・復活・復興はもとより更なる成長・発展・進化・進歩は望めなくなる。
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 2023年2月16日 YAHOO!JAPANニュース TBS NEWS DIG Powered by JNN「仕事を求めて海外へ!進む「脱日本」何が起きている?【TBSラジオ森本毅郎・スタンバイ!」】
 介護や医療の現場では人手不足に悩み、海外からの人材を頼りにするケースも多いですが、その逆に、最近、介護や医療の分野の日本人が、海外に働きに出るパターンが増えているようです。
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 ますます国内は人手不足になりそうですが、でも、なぜ海外へ行くのか?取材しました。
■オーストラリアの看護師「給料が倍」
 まずは、オーストラリア在住の「看護師」平山 忠男さんに伺いました。
――お仕事は日本と何か違いますか?
 看護師 平山 忠男さん(オーストラリア・メルボルン在住)
 「やってる事は一緒です。入院している患者さんのお世話、薬をあげたり、食事の介助をしたり。言葉が違うだけっていうぐらいです」
――それでお給料はいかがでしょう?
 看護師 平山 忠男さん(オーストラリア・メルボルン在住)
 「週に大体4~5日働いて、日本円に換算して、ひと月に80万円位。日本とは、全然違います」
――そんなにもらえるんですか?
 看護師 平山 忠男さん(オーストラリア・メルボルン在住)
 「私も働いてみてびっくりしました。まだ夜勤はしていないので、夜勤も始めたら、多分もうちょっともらえますね。だから日本はもう、一時帰国で帰るだけの国かなと思ってますね、当分は」
 日本では考えられないほどの給与水準でした!
 平山さんは、今年1月から、オーストラリアのメルボルンの近くで、看護師として、資格を取って働いています。
 1日8時間勤務で、ひと月の給料が「80万円」!
 これは額面なので、税金などが引かれて手取りは減りますが、それでも、東京の大学病院に勤めていたときと比べると好待遇だそうです。
 もちろん、その分、物価も高いようで、例えばファストフード店の「ハンバーガー・ポテト・ドリンク」のセットを食べると、日本では700円ぐらいですが、現地では1000円を超えてしまいます。
 また、都市部のワンルームの家賃は、日本では7~8万円程度ですが、15万円以上かかったりするそうで、やはり物価が高く、費用はかさむようです。
ただ、それを差し引いても、「収入の高さが上回る」ということでした。
 また、平山さんは、ご自身が性的マイノリティということもあって、住みにくい日本より、ますます海外に目が向き、同性婚が認められているオーストラリアを選んだそうです。
■残業なしで月収「49万円」
 こうした海外で働く方は、看護師だけではありません。日本からオーストラリアに移住した「介護士」、奥村 友理さんです。
――どれくらい働いているんですか?
 介護士 奥村 友理さん(オーストラリア・ジンダビン在住)
 「週5日、38時間、週に働くという契約です。それで今月は49万円のお給料でした。額面上ですが、大きいですね。介護士ですよ、残業とかもしないで、この金額すよ」
――日本とは全然違いますか?
 介護士 奥村 友理さん(オーストラリア・ジンダビン在住)
 「日本で看護師をしていた時は、早出する『前残業』は当たり前。仕事後の普通の残業も当たり前。しかも、残業代は出てなかったと思います…」
――待遇が良いと海外から人が集まりそうですが?
 介護士 奥村 友理さん(オーストラリア・ジンダビン在住)
 「姉妹店が隣の町にあるんですけど、そこでは、ナイジェリア、インド、ケニア、ネパール、そういった他の国から来ている子もいますね」
 奥村さんの場合、平日は時給2900円、土曜は4000円、日曜は4700円。さらにリーダー職を任されているので、プラスの上乗せもあり、ひと月の稼ぎは「49万円」ということです。
 実は、奥村さんは現在妊娠中なんですが、オーストラリアでは、夫も育休を取るのが当たり前。
 日本でも最近、「男性も積極的に育休を取っていきましょう」と聞くようになりましたが、日本の男性の育休取得率は、厚生労働省が2021年度に発表した男性の育休取得率は、およそ「14%」。
 一方、オーストラリアでは、「85%」の男性が育休を取得していて、休むのが当たり前の社会が実現しています。
ベトナム人の「日本離れ」
 海外へ働きに出る日本人が出てきた一方で、日本国内では、これまで支えてくれていた外国人の働き手に、異変が起きているようです。
 千葉県君津市の「特別養護老人ホーム 夢の郷」でヘルパーとして働くベトナム人女性 「ロアンさん」に伺いました。
――日本でのお仕事はどうですか?
 特別養護老人ホーム「夢の郷」ヘルパー ロアンさん
 「働いて、お母さんの生活のために、お金を送っています。でも、今年、まだです。お給料が減ってる。まだ送りたくないです…」
 円安の影響もあるようで、仕送りが出来ていないというお話でした。
現場はどうなっているのか?この施設の代表、津金澤寛さんに、伺いました。
――何が起きているんでしょうか?
 つばさグループ株式会社オールプロジェクト代表 津金澤寛さん
 「円安だから、今送らないで、ちょっとお金貯めといて、レートが変わったら送ろうか、みたいなことはよく言ってますね。2~3割くらいマイナスになるっていうのが、円安の今の「ベトナムドン」と「日本円」との関係です」
――影響が大きいですね?
 つばさグループ株式会社オールプロジェクト代表 津金澤寛さん
 「普段は、大体3ヶ月で10~15万円位、仕送り用のお金ができます。今はその15万円が、12万円になっちゃうとか、そういう状況です」
――働く人も減っているそうですが?
 つばさグループ株式会社オールプロジェクト代表 津金澤寛さん
 「ベトナム自体がどんどん経済が発展してきているので、無理して外に行かなくても、自国で働けるっていう状況に変わってきています。そのため、日本の介護業界に対して、ベトナム技能実習生の子たちが、あまり魅力を感じなくなっています。その結果、日本の介護業界におけるベトナム人の比率が低下してるんじゃないかと思います」
 様々な声が出ましたが、結局、そもそも日本はすべての分野で給料が上がっておらず、その中でも、看護や介護の給与は、さらに低い水準です。
 例えば介護は、全ての産業の平均給与と比べて、17%も低く、年収では75万円くらい少ないという統計もでています。
 そして、そこに円安まで襲ってきて「目減りしている」ということでしたが、給料も低いのに加えて、「性的マイノリティの方々に不寛容」、「男性の家事・育児も進まない」・・・このままだと、日本が世界から取り残されてしまいます。
 (TBSラジオ森本毅郎・スタンバイ!」取材:田中ひとみ)
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