⛲27〉─5─2017年、認知症行方不明者1万5000人。独居老人に徘徊老人が急増。~No.139No.140No.141 @ 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 今後増える認知症患者で最も深刻な問題となるのは、家族を持たない独居老人である。
 一人暮らしの認知症老人を収容する施設の数は少なく、施設を増設しても介護する人手が不足している。
 結婚せず、家庭を作らず、子供を持たず、一人暮らしを決意する者は、老後の覚悟をするべきである。
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 2035年には高齢者が760万人。
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 2017年6月16日 産経ニュース「認知症不明者1万5000人 4年連続増、警察庁集計 警察職員も接し方学び対策
 昨年1年間に認知症か、その疑いが原因で行方不明になり警察に届けられたのは前年比26・4%増の1万5432人だったことが15日、警察庁のまとめで分かった。統計を取り始めた平成24年の9607人から毎年増加し、1万人を超えたのも4年連続となった。昨年中に所在確認できなかったのは191人。
 厚生労働省の推計によると、認知症の高齢者は平成37年に約700万人になるとされる。警察も全国で警察署員らが認知症の知識や患者との接し方を学ぶ同省の「認知症サポーター養成講座」を受講するなどして対策に取り組んでいる。
 警察庁によると、27年以前の行方不明者も合わせ、昨年中に所在確認ができたのは1万5314人。所在確認の期間では、届け出当日に見つかったのが7割を超える1万1095人で、1週間以内が98・4%に当たる1万5069人だった。2年以上も44人いた。」
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 9月18日 産経ニュース「90歳以上が初の200万人突破 働く高齢者は最多770万人
 90歳以上人口の推移
 敬老の日(18日)を前に総務省が17日発表した人口推計によると、9月15日時点で国内の90歳以上人口が初めて200万人を突破し、前年より14万人多い206万人となった。平成28年に仕事に就いていた65歳以上の高齢者は、同省の労働力調査で過去最多の770万人に達し、1年間で38万人増えた。
 90歳以上の人口は昭和55年の12万人から年々増加し平成16年に102万人となった。その後は13年間で倍増した。
 全就業者に占める65歳以上の人の割合は11・9%となり、高齢者が社会の中で一定の役割を果たしている実態が明らかになった。
 就業している高齢者の39%に当たる301万人がパートなどの非正規雇用で、この人数は18年の2・5倍となった。総務省は「高齢者の勤労意欲が高いことに加え、受け入れる企業も増えている」と説明している。
 国内の高齢者は前年より57万人多い3514万人となり、総人口に占める割合は27・7%。人数、割合ともに過去最高を更新した。欧米主要6カ国と比較した高齢化率は日本が最も高く、次いでイタリアの23・0%、ドイツの21・5%だった。
 高齢者人口は、国勢調査を基にした28年の人口推計に、その後の死亡者数や出生者数などを反映させた。」
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 9月15日号 週刊ポスト「『ここはどこだ?』『私は誰だ?』──あなたも他人事ではない
 激増!認知症で『行方不明』 1万5,000人の衝撃
 『交通事故起こして巨額賠償』『7年間消息不明のまま施設で過ごす』──『父が、妻が、自分が』のヒヤリハット
 〝施設から在宅へ〟の流れの中で急増する徘徊老人問題にどうすればいいのか──
 団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年──。そお超高齢社会を迎える準備は、全く整っていない。医療・介護現場の人手不足は深刻なままで、あぶれだした高齢者が施設ではなく在宅での『老老介護』を選ぶしかなくなる。あらゆるセーフティネットがこのままでは破綻する。
 そうしたなかで、静かに深刻化している問題がある。認知症の行方不明者が年間1万5,000人を超え、かつてないペースで激増しているのだ。
 父が、妻がある日突然姿を消す──これは、あなたの身に迫る危機なのだ。
 さっきまで、そこぬいたのに・・・
 『消えた人』であれ、あるいは『待つ人』であれ、こんな≪悪夢≫が、数年後の日本では誰の身にも現実に起こり得るのかもしれない。
 警察庁が発表するデータは衝撃的だ。
 昨年1年間で全国の警察に届け出があった行方不明者のうち、『認知症』を患っている人数は1万5,432人。前年に比べ26.4%も急増した……。増加ペースは年々上がっており、今や行方不明者全体のおよそ2割を占める。
 介護施設情報誌『あいらいふ』編集長の佐藤恒伯氏がいう。
 『団塊の世代が全員75歳以上になる2025年以降は、さらに問題は深刻化するでしょう。全国の至るところで、どこからやってきたか、自分が誰かもわからない認知症が徘徊する社会が現実のものになるかもしれない』
 どうしてそんあところに!
 年間1万5,000件の〝行方不明事件〟のなかで、幸いすぐに見つかった事案の関係者が異口同音に口にするフレーズがある。
 『どうしてそんなところに』──。
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 見つかるのは『奇跡』
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 普段は大人しいのに・・・
 ……
 拘束するわけにも・・・
 ……
 事故で家族に賠償請求
 徘徊した認知症患者が、事故に巻き込まれることもある。責任追及の矛先は、施設と同様に介護している家族にも向く。 
 07年、愛知県で認知症の男性が徘徊し、線路内で電車にはねられた事故では、鉄道会社が男性の家族に約720万円の賠償を求め、1審、2審では賠償を命じる判決が下った。最高裁では下級審で『目を離した』とされた90代の妻と60代の長男の責任を認めず、賠償請求が棄却された。
 判決が確定した際には大きく報じられたが、すべての家族の免責を保障するものではない。『認知症の人と家族の会』によると、『訴訟をせず賠償金を払って済ませるケースもある』(阿部佳世事務局長)という。
 加害者になることもあり得る。警察庁が明らかにした認知症患者の起こして交通事故件数は13年63件、14年75件、15年78件と増加を続けている。法政大学の小黒一正教授はこう話す。
 『交通死亡事故に占める75歳以上の人が起こす事故の割合は、直近10年間で7.4%から13.5%に急増している。重大事故寸前の〝ヒヤリハット〟も数多い。その対策として今年3月に改正道交法が施行されましたが、認知症患者による大事故は今後、確実に増えていき、さらなる手立てが必要になるでしょう』
 『身元不明者』として7年
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 雨の日の母、妻
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 仕事に行かなきゃ・・・
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 1時間の壁
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 『捜す人』もいない
 前出の佐藤氏は『独居老人』の増加も見逃せないと指摘する。
 『10年に500万人だった独り暮らしの高齢者は35年には1.5倍の760万人になるといわれています。独居老人が認知症で徘徊を始めたら、行方がわからなくなっても行方不明になっていることすら知られない。そうして孤独に見知らぬ土地で死んでいく悲劇を今のところ防ぐ手立ては存在しません』
 〝大量行方不明社会〟の到来は、すぐそこに迫っている」
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