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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
苦しい時は神頼みがスマホ相談にかわり、人工知能の進化によって古い宗教・信仰が消滅し新たな宗教・信仰が誕生する。
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2017年3月号 SAPIO「人々が神に救いを求めなくなった時代に、宗教の果たすべき役割とは
宗教は人々の心を安らかにし、よりよく生きていく上での支えとなってきた。また、福祉政策から取り残された者を助け、地域社会から孤立した者を救う共同体として機能してきた。さらに、膨大な信者を抱える宗教法人は、〝集票マシーン〟としての役割も果たし、政治家が無視できない存在でもある。その宗教界をいま、劇震が襲っている。信者の減少に歯止めがかからないのだ。そうした状況の中、宗教の果たすべき役割が改めて問われている。
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新宗教の信者激減が意味すること
神が死に、宗教が消えてゆく時代を考える
宗教界にかつてない異変が起きている。宗教に救いを求める人々が激減しているのだ。人々はなぜ、『神』と距離を置くようになったのか。
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島田裕巳
日本の宗教が消滅の危機を迎えている。
文化庁の『宗教年鑑』によれば、新宗教の信者数は軒並み激減しているのだ。その象徴が、大阪に本部を置くパーフェクト・リバティー(PL)教団だ。平成2年版の『宗教年鑑』で約181万人だった信者数は平成27年版で約90万人に半減。毎年8月に大阪で開催される『教祖祭PL花火芸術』では、目玉の花火イベントが規模を縮小し、かつて甲子園の強豪校として名を馳せたPL学園の野球部は休部となった。
天理教、立正佼成会などの信者数も大幅に減った。最も信者の多い創価学会が公表する会員数は827万世帯で近年は変化がなく、実態はよくわからないが、20年前に300万人ほどだった実際の信者数は現在250万人ほどと推測される。
既存宗教も例外ではなく、仏教にしろ神道にしろ、檀家や参拝者数は確実に減っている。
なぜ、日本の宗教は力を失ったのだろうか。
そもそも新宗教は、高度成長時代に地方から都市に出てきた労働者をターゲットに急成長した。都市に身寄りのない人たちに人間関係のネットワークを与えることで、信者を大幅に増やしたのだ。
だが現在、高度成長期に入会した信者の高齢化が進み、宗教的な活動を行うことが難しくなった。
その一方で、新たな信者は増えていない。昔は『病気のなおし』を求めて入信する人も多くいたが、現在は医療や社会保障制度が進歩し、宗教に入信する前に病院に行く時代となった。
昔ほど人間が移動しなり、地域に定着した影響も大きい。若者が地元愛でつながる『マイルドヤンキー現象』など、今は各地でゆるい地域共同体が形成され、宗教に人間関係を求める必要がなくなった。
神よりスマホ
現在、何か悩みを抱える若者が真っ先に頼るのは神ではなくスマホだ。米国の研究では、無宗教者とネット利用者の増加に相関関係があるとし、『グーグルは神の最大の敵』『神殺しの犯人』と言われる。
総じて、これまで宗教が果たしてきた役割が別の手段で代用される時代となり、〝宗教でないとできない〟ものが消滅しつつある。
これは世界の潮流だ。経済が発展途上の国では格差などの歪みが広がり、救いを求める人が増加するが、いったん経済成長が止まると信者の増加もストップする。実際、ヨーロッパを中心とした先進国が低成長となる中、キリスト教は衰退の一途をたどり、『最後の牙城』とされる米国でも無宗教者が増えている。
世界の宗教は歴史上最大の危機に直面しているのだ。
宗教消滅の時代においては、日本の社会から『神聖な存在』が失われていく。
その最たるものが天皇だ。近代における天皇は、大日本帝国憲法を通してキリスト教の神に匹敵する存在となった。戦後も巡幸などで国民の崇敬の念が高まり、より聖なる存在になった。
その天皇が譲位の意向を示し、平成が終わろうとしているが、次の天皇を含め、皇位継承者はわずか4人しかいない。何らかのアクシデントがあれば、皇室が存続できなくなる。日本人は天皇制の極めて脆弱な基盤を直視して、『ポスト天皇制』を真剣に考えるべきだろう。
新たな信仰が始まる
近代社会は宗教的な権威を否定しつつ、実は神や天皇という究極的な権威に頼り、社会システムの究極の拠り所としてきた。その権威が消滅する『神なき時代』に、何が神の代わりとなるのだろうか。
まず考えられるのが『キャラクター』だ。神聖な存在が失われる時代、カリスマ性を発揮するのは生身の人間ではなく、不死身のキャラクターかもしれない。とくに日本における『ゆるキャラ』人気は侮れず。熊本地震の被災者は『くまモン』に大いに励まされた。
また、『幸福の科学』の大川隆法氏や『ワールドメイト』の深見東州氏は教祖のキャラクターで人気を集めており、宗教団体というよりファンクラブのようだ。
神に代わる存在として、AI(人工知能)も有力だろう。人知を超えるAIは、古代人が神に接したときと同じ感覚を呼び起こす。近い将来、AIが神の座に座り、人間を使う時代が来るかもしれない。
究極の権威が消滅して頼るものがなくなった今のタフな時代を、生身の人間で乗り越えるのは無理ではないかという感覚も浸透しているように思われる。
日本人は無宗教と言われるが、神社の境内など神聖とされる場に接すると、なぜか畏怖の念を抱く。日本人には『聖なるもの』への感覚があるのだ。昨今の神社神道ブームは、神なき時代の到来に怖れを抱く人々が無意識のうちに救いを求めた結果かもしれない。
神社は参拝者に何も求めず、参拝者はただ拝むだけだ。それでも、神社にお参りした日本人は、何かに支えられたような気分になる。
これは、きわめて原始的な宗教感覚である。究極の権威がなくなり、神が死んでしまった世の中ゆえ、宗教は原点に回帰してリスタートする。信仰の消滅する時代は、ある意味において、新たな信仰が始める時代なのかもしれない」
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日本仏教の「除夜の鐘は騒音から止めろ!」とか、日本神道の「餅搗きは疫病・感染症発症の原因になるから止めろ!」とか、宗教行事に繋がる行為に猛反対する空気が増え恥じ得ているのは。反宗教無神論的気分が日本に充満し始めている証拠とも言える。
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普遍的政教分離の原則で、社会から日本民族由来の宗教行事が排除されていく。
静かにマルクス主義的科学万能の反宗教無神論が浸透して、人々は神や仏を信用しなくなり、そして必要としなくなった。
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死後の世界である、神の国・天国も仏の世界・極楽浄土も否定された。
死ねが、肉体はもちろん霊魂も消え、存在していた事さえ忘れ去られ、全てがなくなる。
死ねば、何もかもが消えてなくなる。
社会・家庭・個人の宗教離れは、戦後教育の成果といえる。
宗教人口の減少は、今始まった事ではなく、よって人口激減とは関係がない。
新たに心の拠り所として生まれたのが、コンピューターである。
コンピューターが進化して人工知能が高度になるや、人々は煩わしい事は人工知能に丸投げして、人工知能の弾き出した結論に従う事になる。
神や仏の座に、純粋科学のコンピューター・人工知能が鎮座するようになる。
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