🌅5〉─1─人口激減でローカルな民族の祭祀が行事は消えていく。山・鉾・屋台行事のユネスコ登録。〜No.31No.32No.33 * 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2016年10月31日 産経ニュース「「山・鉾・屋台行事」を登録へ ユネスコ無形文化遺産 18府県33件の祭り一括
 文化庁に31日入った連絡によると、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の補助機関は「唐津くんちの曳山行事」(佐賀)など18府県33件の祭りで構成する「山・鉾・屋台行事」を無形文化遺産に登録するよう勧告した。ユネスコが11月28日から政府間委員会で審査するが、勧告は尊重されるのが通例で、登録はほぼ確実になった。
 登録対象の行事は、地域の安泰や豊作などを願って住民が執り行う。木工や金工、漆塗り、染織といった伝統技術で飾った山車を引いて練り歩くのが特徴。多くは江戸時代が起源で、33件とも国の重要無形民俗文化財に指定されている。
 33件のうち「京都祇園祭」と「日立風流物」(茨城)は2009年にそれぞれ独立して無形文化遺産に登録された。政府はこの2件を含め特徴の似た行事をグループ化し、一つの遺産として登録し直す手法で対象行事の拡張を図った。」
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 11月2日 読売新聞「『山・鉾・屋台行事』ユネスコ登録へ
 日本の伝統的祝祭行事『山・鉾(ほこ)・屋台行事』が国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しとなった。元京都学園大教授で全国山・鉾・屋台保存連合会顧問の歴史民俗学者・植木行宣さん(84)に登録の意義や今後の課題を聞いた。
 (利き手・文化部 武田裕芸)
 庶民文化の評価に価値 元京都学園大教授 植木行宣さんに聞く
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 ──無形文化遺産に登録される意味は。
 権力者ではなく市民が作り上げた文化が世界で評価されたことは大変喜ばしい。山・鉾・屋台行事は、社会、経済、美術工芸などを総合した地域の文化力の表現だ。祭りそのものに無形文化財としての価値があるだけではなく、山や鉾には職人や芸術家の技術、技能がつぎ込まれており、そうした観点でも大きな価値を持つ。登録は、祭りの力、すなわち〝地域力〟をさらに活性化していくきっかけになる。
 ──山・鉾・屋台行事の起源や歴史とは。
 最も古いとされる京都祇園祭平安時代に誕生し、鎌倉時代から南北朝時代に市民が新しい文化として作り上げていった。この祭りで山鉾が登場したのは鎌倉末期の14世紀で、当初は笠鉾(かさほこ)にお囃子(はやし)の集団がつく『囃子物』のスタイルだった。囃子物は元々、にぎやかにすることで山鉾に疫神(えきじん)を宿らせ、自分たちの生活領域の外に送りだすという意味があった。
 江戸時代以降、各地の城下町で新しく『練り物』と呼ばれる仮装行列中心のお祭が発展する中で山・鉾などが現れた。祭りとは、根底には恐ろしい神を囃(はや)して退散してもらうという考えがある一方、そこに没頭することでリフレッシュするという機能──庶民の喜びの表現という機能も併せ持つ。そのシンボルとして作られたのが山・鉾・屋台だ。つまり、山・鉾・屋台行事とは、近世に発展した庶民文化をそのまま形に仕上げた祭りと言えるだろう。
 ──今後の課題は。
 人をつなぎ、地域を育てるのが祭りの持つ本質的機能だが、少子高齢化や都市の空洞化でコミュニケーションが維持できなくなっていきている。私は京都府職員として文化財行政に携わった経験を持つが、京都市でもオフィス街に変貌して旧来の住人が消えたり、マンションが林立して新住人が急増したりした町内がある。
 京都祇園祭を維持するため、各町内を公益財団法人化し、さらにその連合組織も公益財団法人化して祭りの執行主体を維持する体制を整えた。今後、新住民を伝統的なコミュニティーの中にどう取り込むかを本格的に考えなればならないだろう。これは各地に共通する課題だ。
 技術、技能の継承も今や、瀬戸際となっている。技術、技能には、山・鉾の曳(ひ)き方など祭りの執行に直接関わるものと、山・鉾の制作に関わるものとがある。特に、木工、漆、彫刻など制作の技術、技能について言えば、経済的需要がないために職人の後継者不足が深刻で、抜本的な対策が必要だ。
 ──国はどう支援すべきか。
 保存修理費の助成のあり方を議論し直すべきだ。今回、登録が確実となった山・鉾・屋台行事33件は、いずれも国の重要無形民俗文化財に指定されているが、その修理費の国庫負担率は5割。それでは都道府県や市町村、地域住民らが費用を負担しきれないケースもある。国が補助率をアップさせなければ道具である山や鉾が維持できず、行事がモノの面から崩れていってしまう。ただ、地域の民俗としての祭りの執行そのものに対しては、国が補助金を出すべきではないだろう。
 技術、技能の継承にも関与するべきだ。現在、山・鉾・屋台行事は国内に約1,000件あるとみられる。国は、ユネスコ無形文化遺産に登録される山・鉾・屋台行事を今回の33件にとどめず、100件ほどに増やすように努力すべきだろう。そうすれば職人の仕事が増え、結果的に技術、技能の継承にも役に立つはずだ」
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 12月1日 02:13 産経ニュース「【ユネスコ無形文化遺産】「山・鉾・屋台行事」登録を正式決定 和食、和紙などに続き国内21件に
 「山・鉾・屋台行事」の無形文化遺産登録が決まり、各国代表と握手して喜ぶ日本政府代表=30日、アディスアベバ(共同)
 エチオピアアディスアベバで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の政府間委員会は1日(現地時間11月30日)、「京都祇園祭の山鉾(やまほこ)行事」(京都市)や「秩父祭の屋台行事と神楽」(埼玉県)など18府県33件の祭りで構成される「山・鉾・屋台行事」の無形文化遺産への登録を決めた。今回の登録により、国内の無形文化遺産は和食、和紙などに続き21件となる。
 登録対象の祭りは、山車を引き回すのが特徴だ。山車は山、鉾、屋台、だんじりなどと呼ばれ、神霊が降臨する依り代となる。木工や金工、漆塗りといった伝統技術の粋を凝らした飾り付けが行われる。芝居やはやしの上演などのため、住民が準備や練習に取り組み、地域の絆を強めるのに役立つとされる。
 33件はいずれも保護団体があり、国の重要無形民俗文化財に指定されている。他にも似た行事が各地にあるが、高齢化や過疎化で継承が難しくなっており、文化庁は「登録が担い手の誇りとなり、地域活性化につながる」と期待を込める。
 政府は、国の文化財に指定した祭礼行事や伝統工芸などを順次、ユネスコに提案。33件のうち京都祇園祭と「日立風流物(ふりゅうもの)」(茨城県)の2件がそれぞれ2009年に登録された。だが、11年の審査で秩父祭と「高山祭の屋台行事」(岐阜県)が先の2件との類似性を指摘され、登録を見送られた経緯がある。
 提案の増加を受けてユネスコが審査件数の上限を設けたこともあり、政府は特徴の似た33件をグループ化して昨年3月に提案。事前審査を行う評価機関が今年10月末、「地域文化の多様性を示している」と評価し、登録を勧告していた。18年には「男鹿のナマハゲ」(秋田県)など8県の8行事をグループ化した「来訪神 仮面・仮装の神々」が審査される。」
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 12月1日23:25 産経ニュース「ユネスコ無形文化遺産登録 「江戸時代のロボコン」「動く芸術」「曳き技」…地域活性化の弾みに
 無形文化遺産に登録が決まった「山・鉾・屋台行事」の「秩父祭の屋台行事と神楽」=埼玉県秩父市
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録が1日(現地時間11月30日)に決まった「山・鉾(ほこ)・屋台行事」は、「山鉾町」「屋台組」などと呼ばれる町会対抗の競技会の側面を持つ。町会ごとに山車を飾り立て、切磋琢磨(せっさたくま)して技能を磨いたり、工芸の美しさや駆け回る速さなどを張り合ったりする住民の晴れ舞台だ。(寺田理恵)
 からくり人形を山車に載せた中部地方の祭りを、現代のロボットコンテストになぞらえるのは、末松良一・名古屋大名誉教授だ。
 「糸や差し金で操作し、うまく演技できれば拍手喝采。観客の前で技能を競う祭りはロボコンと同じ効果を地域に与え、ものづくりの基盤となっている」と、自動車など産業技術の集積との関係を指摘する。
 山車からくり人形は1619年の名古屋東照宮の祭りから広まり、今回登録されるのは「犬山祭の車山(やま)行事」(愛知県犬山市)などごく一部。「科学技術の進展には技能が欠かせない。ノーベル賞受賞研究で知られる観測装置は、中部企業のガラス職人の技能が支えている」と強調する。
 絢爛(けんらん)豪華な屋台が美しさを競う「高山祭の屋台行事」(岐阜県高山市)は、動く芸術作品のコンクールといえそうだ。「飛騨の匠(たくみ)」の技術の粋を集めた屋台は彫刻や金具で装飾され、静々と進む。同市の市史編纂(へんさん)専門員、田中彰さんは「屋台組が支えてきた民俗文化が、世界に認められた。織物も木材も最高級のものを使い、自分たちで維持してきた自負心がある」と登録を歓迎する。
 高山では材木業と鉱業を基盤に商業が発達し、約300年前に屋台が登場した。「若者が屋台組に定着するためには、地場産業の育成と雇用の確保が重要だ」と田中さん。
 「佐原の山車行事」(千葉県香取市)の華、曲(きょく)曳(び)きは山車を回転させるなど呼吸の合った曳き技を、町会が順に披露する。
 市によると、操作技術は先輩から後輩へと受け継がれる。かつて狭い道を山車がすれ違う際には祭りばやしが競い合わせた。市の担当者は「みんな自分の町が1番と思っている」と話す。」
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 人口激減を食い止め人口を増やすには二通りあって、内側から同民族・同部族で産めよ殖やせよとして増やす方法と、外側から異人種・異民族で生殖力の強い男女の若者を移住させて増やす方法である。
 外側から異人種・異民族を移住させて成功した国々が、南北アメリカ大陸諸国やオーストラリア、ニュージーランドなどの人工国家である。
 人工国家には、国民は存在しても民族や部族は存在せしない。
 よって、民族としての歴史はなく、民族特有の伝統的文化・風習・習慣もない。
 そして、太古の昔から穏やかに生活していたネイティブな先住民・原住民・地元民は、移り住んできた新しい住人による文明化・徳化・教化という詐欺的美名の下で、住んでいた豊かな土地を奪われ山野の不毛地帯に追放され死滅するか細々と極貧生活を余儀なくされた。
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 アジアで他国に移住して自分達の国を建てた民族は、中国人・漢族である。
 その代表国家が、シンガポールや韓国・北朝鮮である。
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 日本は、縄文人(南方系海洋民と古代揚子江流域流住民{南方系海洋民と北方系草原の民の混血}の混血)と弥生人(北方系草原の民と古代揚子江流域住民の混血)が移り住み雑居し雑婚して生まれた混血の雑種である。
 日本は、異人種・異民族が狭い土地に雑居し、雑婚を繰り返して混血を繰り返して、穏やかに同化した雑種である。
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 諸外国は、異人種・異民族との交わりを断つ為に排他的閉鎖的封鎖的居住区(チャイナタウンやハーレムなど)を作り、純潔を守る為に争ってでも異化を貫いた。
 人種・民族間での対立や争いは、同化は多神教的な多様性で寛容が保たれる為に少ないが、異化は一神教的な厳格で不寛容が存在する為に一方が居なくならない限り終わる事はない。
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 同化は、多様な価値観からお互いの伝統行事を統合し、いいとこ取りをしながら混ぜあって新しい伝統を生み出していく。
 異化は、絶対的価値観から相手の伝統行事を破壊し消滅させ自分の伝統行事のみを打ち立てるが、破壊・消滅できなければ呑み込んで自分の一部として残す。
 個性とは、異化であって同化ではない。
 自然環境的言えば、個性が強い異化とは自然災害が少ない人間中心社会であり、個性が弱い同化とは自然災害が多発する自然共生社会である。
 各種の差別や貧富の格差は、異化では影が強く、同化では影が薄い。
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 人類史・大陸史・世界史は、異化の歴史であり、同化の歴史ではない。
 白人で同化政策を行った偉人はアレキサンダー大王で、ギリシャ人と地元人が混血して生まれたのがギリシャ美術の影響を受けたガンダーラ文化である。
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 ガンダーラ文化を正統に受け継ぎ発展させて現代まで残したのは、日本仏教と日本神道である。
 ガンダーラ文化は、中国や朝鮮を道として日本に伝わってきたが、朝鮮を通らなくとも鑑真和上のように海を越えて中国から日本に伝来したであろう。
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 日本民族日本人が産めよ殖やせよ的に人口が植えず、外国人労働者移民による人口回復が行われるや、もし、外国人労働者移民が日本的同化を拒否して大陸的異化を貫けば、日本民族の民族性の多くが消滅する。
 それが、文化の単一・画一を目指す文化グローバルである。
 人類史・大陸史・世界史において、数知れないほどの民族特有の宗教・文化・言語が絶滅に追い込まれている。
 グローバルが世界を席巻する時代とは、ローカルが消滅する時代である。
 日本民族日本人の民族特有の宗教・文化・言語がローカルである以上、グローバルの潮流に呑まれて消滅する定めである。
 それを食い止めるのは、日本民族日本人の産めよ殖やせよによる人口回復のみである。
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 外国人労働者移民が、過疎地帯に入り込んで排他的閉鎖的居住区を作ればそこは日本ではなくなる。
 数百万人が、市町村や県に集まれば。
 1,000万人外国人労働者移民計画とは、そうした可能性が存在する。
 もし、500万人以上の外国人労働者移民が北海道や四国に住みついたら。
 そうした危険性を回避する唯一の手段が、外国人労働者移民全員に無条件で日本国籍を与えて日本国民とする事である。
 つまり、日本がローカルな民族国家から、アメリカやシンガポールのようなグローバルな国民国家に進化する事である。
 それは、民族の歴史、宗教、文化、伝統、言語、習慣、風習を捨てる事である。
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 各地に残る伝統的祭りは、命の躍動や血の沸き立つ伝統行事や霊魂に触れる厳粛かな宗教祭祀ではなく、人を集めて金を稼ぐ目的の騒々しいだけの無乾燥的イベントと化しつつある。
 現代日本のカレンダーから、歴史的事件の由来や宗教的行事の起源から生まれた祝祭日が消え、資本主義的な金を使って遊ぶだけの休日が増えている。
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 中国資本や外国資本は、人口激減で収入減に陥て祭り費用を出せない地方自治体や企業に代わって、地域住民を助ける為に多額の寄附金を行う。
 将来、日本の伝統的祭りが中国資本など外国資本の共催で行われる事になる。
 民族性を捨てた日本国籍所得者日本国民にとって、金には出資者の名前が書いていない以上、楽しく祭りができれば日本人であろうが外国人であろうが誰が開催費を出してくれようとも気にはしない。




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