🌅3〉─1─散骨のトラブル。海洋散骨。自然葬。樹木葬。~No.16No.17No.18 @ 

   ・   ・   ・   
 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 2016年9月30日号 週刊ポスト「『親戚から絶縁された』『寺に月命日のお参りを断られた』
 散骨って実はこんなに大変なんです。実はトラブル多発中
 『残された家族に負担をかけたくない』といった理由で人気なのが『散骨』だ。しかし、いざ実行すると、さまざまなトラブルが待っていることもある。
   *   
 『海釣りが好きだった主人は「いつも眺めていた相模湾に骨を撒いてほしい」と言い残して亡くなりました。「田舎への墓参りも面倒だろう」と、私たち家族にも気を遣ってくれたのです』(72歳の夫を亡くした68歳女性)
 最近、こうした散骨希望者〟が増えている。
 都内の葬儀業者は、『全国に散骨業者は約80社あり、年間の散骨件数は1万件ともいわれている』とする。
 定額葬儀サービスで知られる『小さな葬式』では、13年から海洋散骨の代行を行っているが、『サービス開始当初と比べて依頼件数は倍増した』(広報部)と活況を強調した。
 散骨の希望する理由は、『自然に還る』『入る墓を決める時の親戚とのやり取りが面倒くさい』『お墓を継ぐ人がいない』『そもそもお墓を作るお金がない』というのが多いという。
 だが、安易に散骨を選択すると、思いがけないトラブルと遭遇することになる。冒頭の女性はこう語る。
 『主人の遺骨を希望通りに海洋散骨したところ、親戚から「墓を建てるカネが惜しいのか」と総スカンに遭い、冠婚葬祭にも呼ばれなくなってしまいました』
 散骨は、こうした親戚間でのトラブル原因になりがちだ。NPO法人・葬祭費用研究会の富永達也・事務長はこういう。
 『散骨した親族が、親戚から「お参りができないゃないか」「成仏させてあげられない」と責め立てられてしまうケースもある』
 予想もしなかった反発を受けた例もある。
 『散骨したといったら、菩提寺の住職の態度が急変。「魂のない仏壇にお参りするつもりはない」と、月命日にお経をあげてもらえなくなった』(78歳の妻を亡くした80歳男性)
 また、家族が業者を通さずに個人で散骨すると、『国立公園になっている山中に勝手に撒いてしまい、バレて問題になることもある』(関西の葬儀社関係者)という。
 家族が後々トラブルに巻き込まれないようにするためには、次のような注意点が必要だと葬儀コンサルタント市川愛氏は話す。
 『散骨を希望する方が、家族、親戚としっかり話し合って自分の意志を伝え、根回ししておくこと。遺骨の一部だけを散骨してもらうように頼むことも一つの手です。遺骨が全く手元に残らないと、後で『拠り所がない』と後悔するご遺族が少なくないのです』
 トラブルの〝置き土産〟を残すことなく、スッキリと旅立ちたいものだ」
   ・   ・   ・   
 2017年2月4日 産経ニュース「【樹木葬】「死んだら土に還りたい」家族にとらわれないお墓 ペットと友人と…LGBTの受け皿にも
 3本の桂の木の下に遺骨が合葬されている都立小平霊園の「樹木墓地」(手前)。奥は「樹林墓地」=東京都東村山市
 死んだら土に還りたい…。樹木の足下に遺骨を埋葬する「樹木葬」。海や山への散骨とは違って正規の霊園に葬られ、価格も手ごろ。現実的なお墓の選択肢として注目が高まっている。お墓の継承者がいない、子に負担をかけたくない、先祖代々の墓に入るよりも友達と…。多様化する死生観と自由な埋葬を求める現代人の、あの世の受け皿となっている。(重松明子、写真も)
10倍超える狭き門
 西武新宿線小平駅を降りて西へ。松や桜の木立に御影石の墓石が林立する東京都立小平霊園。その一角に芝生の塚がある。青空に伸びるコブシやネムノキ。祭壇の花と線香の煙に墓参者の気配を感じた。
 平成24年に開設された樹林墓地(遺骨1体12万3000円、粉末状にした場合は4万1000円)で、累計6900体の募集に対して7万4802体の応募が殺到。生前申し込み者が多く10倍を超える狭き門だ。26年には隣に同じく樹木葬の樹木墓地(遺骨1体18万3000円)も設置。同霊園の一般の墓が1区画150万円以上することを考えると、いずれもかなり安い。
 「自然な形で安らかに眠りたいとの要望が高まっている。都が永久に守り続けてくれる安心感もあり、単身者や子供のいない夫婦だけでなく、子供に負担をかけたくない方などさまざまな応募がある」と、管理運営する東京都公園協会霊園課の大篠則子課長。応募条件は都内居住3年以上。2体以上は夫婦、親子、兄弟姉妹に限定される。
組み合わせもさまざま
 「ここ1、2年、同性愛者の終活セミナーに呼ばれることが多くなりました」と話すのは、伊豆大島千の風みらい園」の営業責任者、秋田直美さん(56)だ。11年前に都内初の樹木葬霊園としてオープン。宗教は問わず、誰とでも同じ墓に入れるのが特徴で、LGBT(性的マイノリティーカップル、グループホームの友人同士、ペット…組み合わせもさまざまという。
 富士山を望む国立公園内の丘にある3万3000平方メートルの敷地に広がる288区画がほぼ完売し、昨年新たに700区画を造成した。「1メートルほど掘り下げた土中に遺骨をそのまま埋葬。墓碑として植えた大島桜やモミジなどが里山を形成するころ骨は土に還る。自然にやさしい埋葬法です」と秋田さん。25年の伊豆大島土砂災害でも被害は全くなかったという。
 横浜ドリームランド跡地が第1号
 秋田さんは1月17日、葬祭事業に参入した食材宅配「大地を守る会」が都内で開いた樹木葬セミナーで講師を務めた。定員30人に倍の応募が集まる大盛況。参加した川崎市の主婦(52)は「子供のとき、祖父母の骨壺が墓石の下に入るのを見てゾッとした。暗い内部に知らない親戚(しんせき)の骨壺が並び崩れていた。私は入りたくない」とトラウマを語り、「今後は夫の家の代々の墓を仕舞って、息子と3人で入れる樹木葬にしたい。なんとか夫を説得しなければ」。
 「家に縛られないことも時代に合っている」と秋田さん。「結婚していても一人で自分の墓を買う妻もいますし、男声合唱団の仲間たちが歌声とともに骨に土をかけて納骨された男性もいた。樹木葬も今は都内だけで20〜30施設はある。それぞれ特色が違うので、自分にとって良いお墓を探してほしい」
 公設樹木葬の第1号とされるのが18年開設の横浜市営墓地メモリアルグリーン(募集終了)だ。経営悪化で閉園した横浜ドリームランド跡地にあり、まさに少子高齢化の象徴だ。せめてあの世も、遊園地のように楽しいことを祈りたい。」
   ・   ・   ・   


   ・   ・   ・