¥21〉─1─デジタル通貨、競争加速へ。周回遅れの日本。〜No.106No.107 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 2019年12月29日 msnニュース 時事通信社「デジタル通貨、競争加速へ=覇権争い絡み国家主導も
 【ワシントン時事】米フェイスブックが発行を計画する「リブラ」をきっかけに関心が高まったデジタル通貨。国際決済銀行(BIS)によれば、世界の63中央銀行のうち7割が強い関心を示している。国家が主導するデジタル通貨は、基軸通貨ドルに対抗する存在になる可能性もあり、覇権争いも絡んでマネーのあり方を問い掛けそうだ。
 ◇リブラが突き付けた課題
 デジタル通貨は現金をデータ化、スマートフォンなどで手軽に決済や低コスト送金ができる。一般的にはドルや円といった法定通貨が裏付け資産となり、海外にも送金できる点が、企業が独自に発行する電子マネーやポイントと大きく異なる。
 リブラは、銀行口座を持たない人も金融取引ができる半面、テロ組織への不正送金防止策などの不備が問題視された。世界で20億人超に上るフェイスブック利用者に一気に普及すれば、「国家が発行する通貨に取って代わり、主権が脅かされる」(中銀首脳)との警戒感もあり、来年前半の発行計画に各国当局のストップがかかった。
 ただ当局も「海外送金コストや決済時間がかかる現状を改善する必要がある」(黒田東彦日銀総裁)と、リブラが突き付けた課題を認める。世界銀行によれば、移民らによる今年の国際送金は7070億ドル(約77兆円)と、10年前の約2倍になる見通し。送金コストは平均6.8%で、日本は10%にも上る。
 ◇中国は実用化へ
 リブラ問題を受け、中銀が国家の信用力を裏付けにしたデジタル通貨の発行を検討する動きが加速している。先行するウルグアイスウェーデンに続き、中国が実用化の最終段階に入った。欧州中央銀行(ECB)も検討に着手した。
 特に中国は、同国が主導する「一帯一路」の経済圏で、実質的なデジタルドルであるリブラが先に普及する事態を警戒。「デジタル人民元」の導入は「すぐにもできる」(中銀幹部)として、マネーの覇権を争う姿勢をにじませている。
 一方、基軸通貨ドルを発行する米国はデジタル化の可能性に「今後5年は不要」(ムニューシン財務長官)として、現時点では静観の構え。米財務省幹部は「一帯一路の経済圏がドル抜きに成り立つとは思わない」と、中国が狙う元の国際化に懐疑的だ。ただ、研究は必要だと話す。
 中銀がデジタル通貨を発行すれば、リブラなど民間のデジタル通貨と競合するほか、市中の銀行を衰退させかねない。個人や企業の取引情報をすべて把握する「監視経済」になるとの懸念もある。
 日銀もデジタル通貨に関し、法律面や金融政策への影響を含めて研究している。ただ、日本は現金志向が強く「国民が発行を求めているとは考えていない」(黒田総裁)状況だ。主要デジタル通貨をめぐる覇権争いで欧米中に取り残される恐れもある。」
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