🥓36〉─1─オモチャ花火は騒音・煤煙公害として禁止され、子供の風物がまた一つ消されていく。~No.164No.165No.166No.167 @ ㉚ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 常識的大人の論理が、子どもの楽しみを奪っていく。
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 子ども嫌いな大人達、とくに30代〜40代に増えている。
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 現代の日本において、昔と変わってルールやマナーや約束事を「個人の論理」で守らない日本人が増えつつある。
 現代日本人に、ルールやマナーや約束事を手取り足取りと懇切丁寧に教えなければならない時代になってきている。
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 島の日本の花火と大陸の中国や半島の朝鮮の花火とはことなる。
 日本を花火は一本の線香花火であり、中国や朝鮮の花火は数十・数百発が連続して大音響で炸裂する爆竹である。
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 2017年2月25日 朝日新聞「オモチャ花火
 マナー低下で『悪者』扱い
 庭先で顔を突き合わせ、手持ち花火に興じるきょうだい。紙袋に詰め込んだ花火は、近くの駄菓子屋でお気に入りを一つ一つ選んだものだろうか。この時代、『おもちゃ花火』はパック詰めばかりでなく、バラでも売っていた。記者も、線香花火やねずみ花火、噴きだし花火といった好きなものを買ってきては、友だちと庭や公園で楽しんだものだ。おもちゃ花火を楽しむ子どもたちの姿は、街のあちこちで見かける身近な風景だった。
 ところが、おもちゃ花火は現在、低迷しているという。おもちゃ花火の製造、卸、小売りにかかわる会社の売上高をみると、2000年は計約683億円だったが、一昨年は計約374億円と15年間でほぼ半減している(東京商工リサーチ調べ)。
 今や人気の遊びはゲーム。はやらない原因は、遊び自体が変わったからだろうか。
 全国の花火メーカーや販売店でつくる日本煙火協会(東京都中央区)の河野晴行専務理事(67)は『花火をすると、近隣住民から騒音やゴミ、煙への苦情が出る。昔なら花火の煙ぐらい大目に見て、むしろ情緒を感じたものなのに・・・。ご近所との関係が変わって、花火が悪者になってしまったのが問題だ』と話す。こうして現状を反映し、『煙少なめ』『音量小さめ』をうたった花火が注目されているのだという。
 深刻なのが、深夜の騒音や後片付けをしないといったマナー違反だ。『マナーを守らない人が多いため、公園での花火を条例で禁じる自治体も増えている。都市部を中心に、花火をしにくい環境が広がっているのです』と河野さん。危機感を強める協会は7年前から消防署などが各地で開く花火教室でマナー向上を呼びかけているという。
 サザエさんの漫画を見た河野さんはこんな感想も。『子どもが手にした防火バケツを見ただけで、父は花火遊びだと気づいている。見方を変えれば、花火はバケツの水につけて片付けることが、昔は当たり前だったとわかる一コマですね』
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 ところで花火といえば、江戸の夜空を彩り、見物客が『かぎや〜』『たまや〜』と歓声を上げた隅田川の花火大会を連想する人も多いだろう。おもちゃ花火の代表格、線香花火のルーツを追うと、この鍵屋にたどり着くという。1659年、大和国奈良県)から江戸に出た弥兵衛(初代鍵屋)がアシの管の中に火薬を入れた花火を売り出したところ、庶民に爆発的な人気を得たという。この時代は香炉に立て、上から点火して楽しんだ。線香に似ていることからその名がつけられたようだ。
 漫画でも女の子が手にしたのが線香花火。国産の線香花火は安い中国産に押され、一度は姿を消したが、2000年秋に復活したのだという。再生に尽力した花火問屋『山縣商店』(東京都台東区)の山縣常浩会長(75)はこう振り返る。『300年続く日本の伝統美を絶やすわけにはいかなかった』
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 線香花火を愛した物理学者で随筆家の寺田寅彦は、随筆『備忘録』にこうしたためている。
 『線香花火の一本の燃え方には、「序破急」があり「起承転結」があり、詩があり音楽がある』
 純国産線香花火『大江戸牡丹(ぼたん)』(10本、税込み664円)に火を付けてきた。火球からはじけた火花は、柳が風にそよぐ様となり、最後ははかない光の筋となって散った。高価とあって火の持ちはよく、火花の変化が明確だ。人生に例えられることがしみじみと実感できる一本だった。(進藤健一)」


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