⛲13〉─3・B─「老人は社会のお荷物」は本当?現代の65~74歳は十分に仕事ができる。〜No.47 ⑥ 

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 日本人は、死ぬまで生涯現役で、働けなくなったら、動けなくなったら、その時が死に時。
 それ故に、老人でも惜しまれて死んでいく。
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 2022年3月22日 MicrosoftNews 日刊SPA!「「老人は社会のお荷物」は本当?30年前の高齢者と今の高齢者はまったく違う
 コロナ禍の陰で、日本に今、“超高齢化”という新たなクライシスが迫っている。2025年には、約800万人いる団塊の世代が75歳の後期高齢者となり、歴史上前例のない高齢化社会が訪れようとしている。果たしてそこに希望はあるのか? その現実に向き合った。
◆「高齢者は社会のお荷物」は、本当にそうなのか?
 超高齢化社会を検証する上で、高齢者の健康状態を知ることも大切だ。老年学を専門とする鈴木隆雄氏は、「30年前の高齢者と今の高齢者はまったく違う」と指摘する。
 「経済的な安定や栄養の改善、教育や情報共有によるヘルスリテラシーの向上。これらの要因により、30年前より10歳は若返っています。これは歩行速度や握力などの研究によるエビデンスがあります。高齢者というと肉体的な老いが注目されがちですが、実は真っ先に衰えるのは社会性。特に男性は、女性よりも横の繋がりが苦手で、働かなくなって社会との接点を失うと老いが加速します」
◆認知機能は?
 また、認知機能について認知科学者の川合伸幸氏が解説する。
 「前頭葉の機能低下で、思い通りに体を動かせなくなったり、感情を抑制できなくなっていく傾向は見られます。これは、昨今話題になるペダルの踏み間違いによる交通事故などにも顕著。一方、語彙力や幸福感は年齢とともに高まっていくことも知られています。高齢者による暴力が社会問題化していますが、実際は高齢者自体の数が増えたこと、ニュースで取り上げられて目につくようになったことなどの要因もあり、一概に“凶暴”とは言えません。また、そもそもの認知機能も、過去に比べると若返る傾向にあります」
◆65~74歳は十分に活躍できる
 イメージではなくファクトベースで見た場合、75歳を過ぎた後期高齢者では明らかに各種数値が衰えるものの、65~74歳の前期高齢者は、社会のリソースとして十分に活躍できると鈴木氏。
 「30%が高齢者でも、そのうちの半数が働けるのであれば、支える側の分母が大きくなります。高齢社会白書によれば、前期高齢者の8割は健康が許す限り働きたいと願っている。その折角のリソースをお荷物扱いして社会から疎外すれば、ますます老いに拍車をかけ、多大な損失となります」
 川合氏も同意見だ。
 「社会との繫がりが強いほど、健康状態がよく、死亡率も低くなることは、多くの研究結果で示されています。免許の実技講習など必要な制度を整えつつ、社会の一員として必要以上に老人扱いしないことが、現役世代にとっても明るい未来に繋がるはずです」
◆【医学博士 鈴木隆雄氏】
 桜美林大学老年学総合研究所所長。国立長寿医療センター研究所所長などを経て、’15年より現職。著書に『超高齢社会のリアル』(大修館書店)など
 © 日刊SPA! 鈴木隆雄氏
◆【認知科学者 川合伸幸氏】
 名古屋大学大学院情報学研究科教授。専攻は比較認知科学実験心理学。著書に『凶暴老人 認知科学が解明する「老い」の正体』(小学館新書)など
 © 日刊SPA! 川合伸幸氏
 <取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/髙橋慶佑 モデル/関口 衡(古賀プロダクション) アンケート/QiQUMOを利用して調査>」
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