🚷14〉─4─止まらない超少子化と回復しない人口激減は子供を産む女性の減少である。~No.74 

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 2023年4月13日 MicrosoftStartニュース 現代ビジネス「止まらない超少子化…子どもを産みうる女性激減、結婚したくてもできない人が多いという「厳しすぎる現実」
 現代新書編集部
 出生数が急減している人口減少日本で各業種・職種に何が起こるのか?
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 © 現代ビジネス
 少子化傾向は反転できるのか?
 累計100万部を突破した『未来の年表』シリーズの著者で人口減少問題の第一人者である河合雅司氏が、3月30日放送のBS-TBS「報道1930」に出演した。
 番組タイトルは「日本が迎える“多死社会” 止まらない超少子化が突きつける厳しい現実」というもの。
 岸田首相は「2030年代に入るまでのこれから6年7年が少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」と「異次元の少子化対策」に力を入れることを表明したことが話題になっている。
 しかし、政府の少子化対策には「大いなる誤解」があるという。それは、出生率が上がったとしても、出生数は減っているという事実だ。
 実際、2000年から5年ごとの出生率はを見ると、2015年くらいまで若干上がっている。一方で、出生数は106万人から100万人に減り、2022年の出生数が80万人割れとなったことも記憶に新しい。
 そもそも子どもを産みうる女性がいない
 また、25歳〜39歳の女性人口の減少は少子化の決定的な要因である。2000年に1292万人だったのが、2020年には959万人と、26%も減少しているのだ。さらには、2046年には711万人(2021年の0〜14歳人口)という数字も出ている。そもそも子どもを生む女性の数が減っているのだから、出生数が減るというのは当然の帰結なのだ。
 25年後までの未来はすでに決定しており、出生数の減少は最低でも100年は止まらない――。河合氏は次のように述べた。
 「少子化の理由は、政策の間違いだけではなく、子どもを産みうる女性の数が激減期に入っているだけです。政策が効果を上げて率は上がっても数は減ります。今の対策はスピードをゆるめるくらいの効果ありません。
 総理は少子化の傾向を反転させると言っていますが、これは政治的なスローガンであって、出生数減を前提にどのような社会をつくっていくかのが大事になります。出生数の減少は20年後の労働力人口の減少とイコールなので、働く人が減りマーケットが縮んでも、日本の豊かさをどう維持していくかを考える必要があるのです。
 出生数の減少は、政府の低位推計に近い進み方になっています。このペースでいくと、出生数がたった20万人の時代もやってきます。政府がやった感だけ出す少子化対策子育て支援策を打ち出しても、社会が縮んでいくでしょう」
 では、何をすべきなのか?
 番組では、「多死社会」対応策をすべきではないかという話題に。2040年の年間死亡者数は168万人、出生数は74万人、生まれる人より亡くなる人の数が100万人近く多い未来がやってくる。
 そのときの社会はどうなっているかといえば、火葬場不足、消費激減、社会保障費増加、自治体消滅、人材不足、労働人口不足、介護難民……日本全国で課題が山積している状態になるだろう。
 河合氏の見解――。
 「人口減少で『多死社会』になると、社会が混乱し、経済が縮小し、若い世代が社会に希望が持てない状況だったら、もっと子どもを産まなくなります。
 『低出生率の罠』と言われるものがあるんですが、出生率が低い状況が続くと子どもがいないことを前提に社会が形成されるようになります。すると、子育てコストが高くなり、ますます子どもを産み育てることが『損』という価値観が蔓延していきます。
 子どもの未来を考えると、明るい未来が見えなくなるわけです。そう考えると、最大の子育て支援策は経済です。政府が、人口減少でも経済成長できるというメッセージを出さないと、多くの人が不安で子どもを持とうと思わないでしょう。
 決まった未来でもう一つ厳しいことを言うと、30年後の30歳人口は今の7割ほどになります。そうなると、自衛隊や警察官が機能しなくなります。目の前の日常生活のありとあらゆることが崩れていくのです」
 結婚したくてもできない…
 番組では、海外事例も取り上げ、ドイツが出生率を反転できた理由を紹介。ドイツはフィンランドなどの政策を参考に、女性が働きやすくなるように3歳以下を対象とした保育施設を拡充や両親手当の導入・拡充をおこなった結果、出生率が回復(2021年1.6)した。
 両親手当は、給料の3分の2を国が支払うしくみで、一人が取得する場合は最大で12ヵ月(上限25万円)、夫婦ともに取得すれば最大14ヵ月取得でき、男性も50%が取得しているという。
 河合氏は日本とドイツの状況の違いを指摘した。
 「日本の少子化は、結婚が阻害要因になっています。つまり、結婚をしたくてもできない状況があります。
 他方でドイツがなぜうまくいったのか。出生率が伸びた時期には、経済、若者の雇用の状況が良かったからです。そこが日本との最大の違いでしょう。
 日本で男性の子育て参加の文化を根付かせることも大事ですが、それ以前に、結婚したくてもできない人をどうサポートするかに力を入れた方がいいと思います」
 先日、「異次元の少子化対策」のたたき台がとりまとめられたばかり。最後に河合氏は次のように語った。
 「少子化対策において言うと、飛行機に乗れなくて困っているのに、機内サービスばかり充実しても……というような感じです。
 また、一番の少子化対策は、政府も企業も『日本には未来がある』というビジョンを出していくことです。それがないと、どんな対策も焼石に水で終わるでしょう」
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